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離婚が子供に与える10の影響と小学生・中学生の子供の気持ちへの対処法

皆さんの中には、小学生や中学生の子供がいて離婚をしたいと思っているけれど、離婚で子供を傷つけてしまうのではないか、どういう影響があるのか心配だという方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、離婚によって具体的にどういう影響が生じるのか、どのように対処したらいいか、お悩みの方も少なくありません。また、小中学生は人格を形成し、思春期に入る大切な時期なだけに離婚すべきタイミングを迷われる方もいらっしゃいます。

そこで今回は、小学生・中学生の子供がいる夫婦が離婚する場合に、離婚が子供に与える影響と繊細な子供の気持ちに対応する方法などを解説します。

親の離婚が小学生・中学生の子供に与える影響とは

小学生・中学生は、年齢的には多くの場合6歳から15歳の子供で、心身が大きく成長する多感な時期です。義務教育期間でもあることから、親の離婚が、家庭内にとどまらず学校生活にも影響を及ぼす可能性があります。具体的な影響として、次の10点をご紹介します。

(1)成績が下がる可能性がある

親の庇護下にある小学生・中学生の子供は、親の離婚の影響を受けやすいです。自分が親に捨てられるのではないかという不安感、親が離婚する理由がわからず陥る孤独感や、離婚による生活環境の変化で勉強に集中できず、成績が下がる可能性は少なくありません。

(2)親の愛情への不安を感じる可能性がある

小学生や中学生の子供にとって、両親は一番身近な家族です。これまで一緒に生活していた父親と母親が離ればれになり、親権者でない親と一緒に生活できなくなることで自分が捨てられたと感じ、親の愛情に不安を感じてしまうリスクは高いです。

(3)振る舞いに影響する可能性がある

両親の突然の離婚や家出、両親の不仲などの環境下にいる子供は、精神が不安定になりがちです。そのため、学校の友人や先生、兄弟姉妹に対して攻撃的になるケースや自分の髪を抜くなどの自傷行為や夜尿症の再発などの退行現象が生じるケースもあります。アメリカでは、離婚した子供がメンタルトラブルを持つ割合が高いという研究もあります。

(4)ギャングエイジに特に苦労する可能性がある

ギャングエイジとは、小学校中学年から高学年にかけて、仲間を作り始める時期をさす発達心理学の用語です。この時期は、学校でも日々変わる友達関係に悩む子供も多いです。ギャングエイジは親に秘密を持ちたがる時期ではありますが、友達との人間関係に悩む子供が、離婚して大変な親や不仲で不機嫌な親に相談できないことで、一層悩みを深め、学校でも孤立化する可能性は否定できません。

(5)将来の離婚リスクが高まる可能性がある

子供の親が離婚した場合は、その子供の離婚率が高まるという見解があります(柳瀬一代「離婚の子供に与える影響―事例分析を通して」京都女子大学現代社会研究)。精神的に未成熟な小学生や中学生の子供は、これまで一緒にいた両親が離れ離れになってしまう現実を受け入れられず、家族のありかた自体に懐疑的になる可能性は否定できません。

(6)生活に影響する可能性がある

離婚すると、従前の生活レベルを維持するのが難しいケースは少なくありません。特に、専業主婦(主夫)や兼業主婦(主夫)だった人が、離婚後に即高収入の仕事を得るのは難しく、子供の親権者の場合には、生活の困窮が子供に影響することは避けられません。

(7)家庭の雰囲気が良くなる可能性がある

多感な時期の子供にとっては、両親の不仲を見ることは何より辛いものです。離婚によって、親が前向きになった姿を見ることで、子供の気持ちも明るくなり、親に気を遣わずに生活できることが期待できます。

(8)DVやモラハラから解放される可能性がある

DVで暴力をふるうような親は、警察を呼んで対処すべきです。しかし、そこまでいかなかくても、両親間のモラハラを見て被害者側の親の辛さを肌で感じてきた子供には、離婚によって明るくなった親と生活できることは、子供にも良い影響を与えます。

(9)子供らしさを取り戻せる可能性がある

小中学生の子供の感受性は、大人に比べて非常に高いと言われています。親の不仲や、両親が苦しんでいる様子を見てきた子供は、自分でも気づかないうちに親に気を遣い、子供らしいわがままや要望を口に出すことを憚りがちです。離婚することで明るい家庭になることで、子供も親に気を遣わず子供らしい振る舞いができる可能性が高まります。

(10)自立心が養われる可能性がある

両親の離婚は、子供に大きな影響を与えます。マイナスになることもありますが、自分が親を守らなくてはならないと自立心が芽生えたり、自身が親になったときの子供への対応に経験を生かすことも期待できます。

いかがでしょうか。離婚が小学生や中学生の子供に与える影響としては、マイナスのものもプラスのものもあります。リスクを避けるためには、離婚するにしても親が子供に愛情を注いでいるということを示すことが重要になります。

高校まで離婚を待つべきか?子供がいる夫婦の離婚のタイミング

卒業・進学など子供のライフイベントが続きやすい小中学校の子供がいる夫婦では、離婚のタイミングに悩む方は少なくありません。子供がいる夫婦が離婚するのに、理想的なタイミングは子供の成人後です。成人すると、子供は法律的にも大人となり、親権者も不要なので「親を選ぶ」ストレスを感じさせなくて済みます。また、養育費も支払う義務がないので、親の経済的負担が軽減されるメリットもあります。

しかし、あと10年近く待てないという場合には、次の2つのタイミングをご参考ください。

(1)子供の記憶があいまいな幼い時期

小学生でもまだ幼い時分であれば、離れる親への愛着を感じずに済むため、子供にとっては寂しい思いが軽減されるメリットが期待できます。反面、幼いうちは親の愛情を十分に注ぐことがその後の人格形成にも影響するため、一人親になった場合も十二分な愛情を注ぎましょう。

(2)子供の卒表・進学の時期

最近は日本でも離婚が多くなりましたが、在学中に両親が離婚し、戸籍や親権の関係で子供の苗字が変わることにストレスを感じたり、中途半端な時期に離婚に伴う転校を余儀なくされると新しい環境に馴染めない子供もいます。学校を卒業・進学するタイミングであれば、子供の姓の変更もさほど目立たず、新しい人間関係を築きやすいというメリットがあります。

離婚しないなら知っておくべき夫婦関係が子供の気持ちに与える影響

小中学生の子供がいる夫婦が離婚する場合には、子供に与える影響としてはプラスとマイナスのものがあるというお話をしましたが、離婚しないことでも子供に影響が生じることがあります。

(1)明らかな暴力や口論があるケース

DVがある場合は、離婚を待つ必要はありません。野田市のような悲惨な結果につながりかねませんし、追い詰められる親を見ざるを得ない子供にとっても、いい影響は何一つとしてありません。また、両親が激しい口論を繰り返しているような場合は、子供に大きなストレスになります。

(2)夫婦関係が冷え切っているケース

目に見えた口論やDVはなくても、夫婦関係が冷え切っている仮面夫婦のケースでも、子供は親の顔色を窺い、気を遣いがちです。また、両親の不仲は自分のせいではないかと思い込んだり、感情を抑えがちになります。こうした子供の心情は、自己肯定感の低さや精神的な不安定さにつながる可能性があります。

小中学生の子供に離婚を伝える際の3つの注意点

小中学生の子供がいる夫婦が離婚する際に、子供にあえて離婚の原因や詳細を話さないといいとお考えの方もいると思います。しかし、調査によると、離婚時に小中学生だった子供の声として「子どもが何を考えているか話し合ってほしかった」「事情を説明してほしかった」「環境の変化などを説明して安心させてほしかった」などが報告されています(公益社団法人家庭問題情報センター「離婚した親と子どもの声を聴く」家庭問題情報誌ふぁみりお第35号)。

つまり、「子供が小さいから説明しなくてよい、説明しない方がよい」という親の配慮よりも、子供側からは「子供でも分かるように説明してほしい、話し合わせてほしい」という希望が寄せられているのです。

これを踏まえて、子供に離婚のことを伝える時は、次の3点に特に注意しましょう。

(1)子供への愛情は離婚しても変わらないことを伝える

上記の報告によると、親権を決める際に「どちらの親と暮らしたいかという問いを突きつけることが子供を傷つけるのではないか」「両親のどちらと住むかの選択権を与えられたことが嫌だった」という子供の声が報告されています。この声からも分かるように、子供は両親のどちらも愛し、愛されたいと思っています。離婚の話をする際は、離れて暮らす親も、子供に対する愛情は変わらないことをしっかり伝えることが大切です。

(2)離婚は子供のせいではないことを明確に伝える

多感な子供の中には、両親の不仲や離婚の原因が自分にあると考えてしまう子供がいます。離婚の際は、必ず、離婚が子供のせいではないことを明確に伝えてください。

(3)相手の配偶者のことを悪く言わない

夫婦間に問題があり、離婚しても、子供の親であることには変わりはありません。配偶者に問題があり、相手に不満や恨みが募っていても、その相手を選んだのは自分です。子供には全く関係がありません。子供の前で片親を非難することは、子供を傷つけます。子供の前では、子供を愛する良い両親で居続け、悪口を言わないこと、それは親の責任です。

離婚で小中学生の子供の親権を得るためには

未成年の子供がいる夫婦が離婚する場合は、親権者を決めることが離婚の条件です。親権者は、夫婦の話合いで決まれば、どちらがなっても構いません。話し合いで決まらなければ、裁判所で第三者を交えた調停で話し合い、調停でも決まらなければ審判で裁判官が子供の成長する環境をみたり子供の意見を踏まえて決定します。審判でも合意できない場合は、裁判で親権者を決めます。

親権者の決定に裁判所が関与すると、子供の利益のために以下の4つの原則を踏まえて検討されることになります。

  1. 子供の生活環境を変えず安定した生活を送らせる原則(継続性の原則)
  2. 兄弟姉妹は可能な限り一緒に生活させる原則(兄弟姉妹不分離の原則)
  3. 子供が小さいほど母親が親権者の決定に優先される原則(母性優先の原則)
  4. 子供が15歳以上の場合は意見を聞くことが義務という原則(子供の意思尊重の原則)

特に母性優先の原則では、子供の年齢が大きく考慮されます。小中学生の子供は年齢が幅広いですが、10歳未満の小学校低学年の場合は母親が親権者になる可能性が高いと言えます。また、小学校高学年から中学生の間の10歳から15歳の子供の場合は、父と母の経済状況や住居など生活条件が同等の場合には、比較的母親が優先される可能性が高いのが実務です。

とはいえ、父親が親権者になれないわけではありません。親権者の決定ではありませんが、先日、小学生の子供を含む3人の子供がいる夫婦が離婚し、夫が9歳の長男を含む3人の子供を連れて別居していたケースで、父親と生活したいという長男の意思を裁判所が尊重し、妻への引き渡しを認めないという判断が下されました(最高裁平成31年4月26日決定)。このように、15歳に満たなくても子供の利益になるかどうかという観点から、子供の意思が尊重されることは大いにあり得ます。

子供の親権を取りたい場合には、子供が安定した生活を送れるかどうかということが重視されるので、少なくとも住居の確保と、安定した収入の確保は絶対条件です。それに加えて、実家のサポートや利用できる福祉の調査、子供の成長に合わせたプランを立てているか等、総合的にできるだけ準備しておきましょう。

子供がいる夫婦の離婚を弁護士に相談するメリット・デメリット

幼い子供の親権者の決定に際しては、当事者同士では感情的になってしまい、思うように話が進まず、かえって子供を傷つけてしまうことがあります。また、生活面では配偶者の方が安定しているけれども、離婚に至る経緯などを考えると、どうしても親権を取りたいという場合もあるでしょう。

そのような場合は、弁護士に頼むことで代わりに交渉してもらったり、親権獲得のためのアドバイスを受けることができます。また、親権の決定がもめて裁判所が関与する場合には、複雑な手続きを任せたり、代わりに出廷してもらうこともできるなど、多くのメリットがあります。

一方、弁護士に頼むと、弁護士費用が掛かるのがデメリットです。最近は、無料相談に対応していたり、弁護士費用は離婚の財産分与や慰謝料が入ってからでも対応している事務所もあるので、まずは気軽に相談してみることをおすすめします。

まとめ

今回は、小中学生の子供がいる夫婦が離婚する場合に子どもに与える影響や親権について解説させていただきました。子供の為と思っていたことが、かえって子供を傷つけてしまう恐れがあること、様々な影響が生じる可能性があることに少し不安になってしまう方もいるかと思いますが、子供のためにも、ご自身が明るい人生を踏み出すことが何よりです。離婚で悩まれる場合は、まずは頼れる専門家である弁護士にご相談ください。

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