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  2. 不倫されてもやり直すべき?

不倫されてもやり直す?復縁をすべきか判断する基準について

皆さんの中には、不倫した夫や妻と復縁すべきか、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。復縁をしても、どのような生活が待っているのかが分からないために不安が募り、復縁に踏ん切りがつかないという方もいらっしゃるかと思います。

復縁をした方がいいか、それとも別れた方がいいのかは、復縁した後の生活と、離婚した場合のご自身の生活を十分に検討・比較して判断することが重要です。そこで今回は、不倫した配偶者と、復縁してやり直すべきかを検討する際の基準や考え方について解説します。

不倫した夫や妻と復縁するには?安心して復縁するための3つの準備とは

(1)示談書の作成

不倫の基準は、ご夫婦の考え方によってさまざまです。キスをしたら不倫と考える人、夫婦以外の相手と1対1で食事したら浮気で許せないと思う人、いろいろいらっしゃると思いますが、法律的な不倫とは「不貞行為」をいいます。不貞行為とは、夫婦以外の相手と性交渉をすることです。そしてこの不貞行為が原因で離婚をする場合、裁判になれば必ず離婚が認められます。

そこで、本来なら離婚できる重大なことをした妻や夫を許して復縁をする場合は、「示談書」を作成して、二度と不倫をさせないようにしておくことが大切です。示談とは、当事者間の合意のことをいい、示談書とはそれをまとめた書面のことをいいます。不倫で示談書を作るときは、次のような内容を盛り込みましょう。

①不倫をした事実

誰と(不倫相手)いつ、どのような不倫をしたかを書きますが、必ず「不貞行為をした」と書きましょう。

②示談金の支払について

示談金は、不倫問題を解決するすべてのお金のことです。精神的苦痛を受けたことによる慰謝料は、示談金の一部です。慰謝料は、不倫した妻や夫と不倫相手の両方に請求できますし、まとめて1人に請求しても構いません。金額だけでなく、支払期限や支払い方法も示談書に書いておきましょう。

③不倫をしない約束

不倫した配偶者と復縁する以上、二度と不倫をしないように示談書にもその約束を盛り込んでおきます。

④禁止行為

不倫した妻や夫と不倫相手が、別れてもこっそりやり取りをしたりしないように、連絡を取ることや再会などしてはいけないこと、不倫関係を周囲にばらさないことも示談書に書いておきます。

⑤ペナルティ

上記の約束に違反した場合のペナルティも盛り込みます。復縁した妻や夫とは次は離婚する旨、今回請求しない慰謝料もプラスして請求することなど、厳しく決めて違反を防ぎます。

(2)夫婦の財産の把握

今回の不倫では、妻や夫を許して復縁するとしても、一度離婚原因にあたる不貞行為をしたことに変わりはありません。後々で許せなくなってやはり離婚をしたくなることもあるかもしれません。離婚をする際には、夫婦が結婚中に築いた財産は、夫婦で折半するのが原則です。これを「財産分与」と言います。

夫婦の中には、預金名義がすべて夫になっていて使い込まれそうとか、家や車などプラスの財産だけでなく、借金などのマイナスの財産がどうなっているか不明な方もいると思います。もし気持ちが変わった場合に、自分の心に従って行動できるように、不倫をした相手へのペナルティの気持ちも込めて、夫婦の財産を事前に把握しておくことは有効です。

(3)サポート制度の把握や自立への準備

特に兼業主婦(主夫)、専業主婦(主夫)だった人が離婚をすると、離婚後に一人で生活をすることは大変です。更に小さい子どもがいて親権を取りたい場合は、離婚後に住居と収入源があることは、親権獲得のために必須ともいえる条件になります。市区町村には、次にいくつか挙げるような、離婚後の生活を支えるためのサポート制度や、母子家庭向けの低金利の融資制度、職業訓練制度などが用意されています。

①児童扶養手当

離婚などで一人親家庭になった場合に、収入や子どもの人数に応じて地方自治体から支給される手当

②母子及び父子福祉資金貸付金

母子家庭や父子家庭で未成年の子どもを育てている親が、生活資金や住宅資金などの目的で無利子や低金利でお金を借りられる制度

③女性福祉資金貸付制度

結婚せずに家族を扶養している収入が低い女性で条件を満たす人が低金利でお金を借りられる制度

④母子家庭・父子家庭自立支援教育訓練給付金

未成年の子供を扶養する母子家庭・父子家庭の親などが、特定の教育訓練の講座を修了した場合に費用のサポートを受けられる制度

⑤母子生活支援施設

18歳未満の子どもを扶養しているなどの女性が子どもと施設を利用できる制度

⑥ひとり親家庭医療費助成制度(マル親)

収入が一定以下で一定年齢以下の母子家庭・父子家庭の親に医療費などのサポートを受けられる制度

⑦税の優遇制度

母子家庭や父子家庭、収入が一定以下の家庭で税金の軽減を受けられる制度

またこれら以外に、離婚したかどうかにかかわらず生活が苦しい場合に利用できる生活保護や、児童手当などの制度もあります。
今回、復縁を悩んでいる方の中には、離婚後の生活が不安なために復縁を選ぶ人もいると思います。もし離婚したくなった場合、生活や収入の不安を減らして自分の気持ちに沿った選択ができるように、サポート制度を調べておくと安心につながります。まずは、お住まいの市区町村役場の福祉課に相談してみるとよいでしょう。

不倫でショックを受けている方が知っておくべき二度と不倫をさせない方法

不倫でショックを受けた方の中には、二度と不倫をさせないように、相手への復讐を考えている人も多いのではないでしょうか。ここでは、二度と不倫をさせないための効果的なペナルティ、復讐方法をご紹介します。

(1)ペナルティの効果的な与え方

不倫をした相手に最も効果的なペナルティ、復讐方法は、慰謝料の請求です。つまらないと思う方もいるかもしれませんが、慰謝料の請求は、不倫をされた人の権利でもあり、かつ合法で一番効果的なペナルティなのです。慰謝料額の基準は、離婚せずに復縁した場合は数十万円から200万円程度が相場ですが、不倫相手の年齢や資産状況によって変わります。

不倫したのが夫の場合、不倫相手が若い女性というケースは少なからずありますが、若いOLなどが100万円を超える金額を払うのは大変です。インターネットの弁護士相談サイトなどを見ると、「不倫相手の奥さんから請求された慰謝料が払えない」という相談はとても多く寄せられています。

それだけ、慰謝料請求が相手の生活に効果的にダメージを与えるペナルティということがお分かり頂けると思います。不倫をした配偶者にとっても、自由になるお金が減るので、効果的な制裁になりますが、家庭の資産が減る可能性もあるので、こちらはもし不倫を再開した場合のペナルティとして示談書に盛り込んでも構いません。

かといって、年収300万円程の相手に、5,000万円等の高額な慰謝料を請求することはかえって回収できなかったり、不当な請求だとして認められないこともあるのでご注意ください。

不倫をされた側の方で、ペナルティを与えようとして会社に怪文書を送ったり、誹謗中傷のビラをまいたり、ネットに書き込んだり、果ては相手の家に汚物を送るような人もいますが、これらの行為は業務妨害や名誉棄損、器物損壊といった犯罪にあたる可能性があります。不倫をされた上に逮捕されては、不倫相手の思うつぼにもなりかねません。相手にペナルティを与える場合は、あくまで合法的に、相手に効果的な方法で行うことが大切です。

(2)ご自身のショックを専門家に相談する方法

不倫はする方が悪いのですが、不倫をされた側がショックで立ち直れなくなってしまうこともあります。そのような場合は、できるだけ早く周りに相談してください。とはいっても、友人や親には相談しにくいという方もいるでしょうし、感情論で説教をされてかえって傷ついたという方も少なくありません。そこで、不倫でショックを受けた方は、専門家に相談することをお勧めします。

復縁を決めていて、あとはショックを受けた気持ちをどう償わせるか、二度と不倫をさせないためにどうするかが気になっているなど、取るべき対応が決まっている方は、法律の専門家である弁護士に相談することがお勧めです。法律的に間違いのない、また効果的な対処方法のアドバイスを受けることができます。

一方、ショックを受けて何をどうしたらいいかわからないという方には、夫婦問題カウンセラーという専門家がいます。民間資格である夫婦問題カウンセラー(別名離婚カウンセラー)が、カウンセリングを通して相談にのり、気持ちをほぐしていきます。

後悔しないために知っておくべき離婚のリスクとポイント

(1)準備不足で離婚をした場合に負うリスクとは

妻や夫が不倫(不貞行為)をした場合、不倫された側は離婚を申し立てることができ、もし相手が離婚に応じなかったとしても、裁判になれば必ず離婚をすることができます。しかし、勢いで離婚をすると、次のようなリスクを負う恐れがあります。

①本来請求できる慰謝料をもらえない

配偶者の不倫が原因で離婚をする場合、不倫をした配偶者と不倫相手に慰謝料を請求することがあります。慰謝料請求をするには、不倫、つまり不貞行為があったことの証拠が必要ですが、この証拠集めは婚姻中で生活を共にしている場合のほうが集めやすいです。
また、慰謝料請求には3年の時効があり、それを過ぎると慰謝料を請求できなくなります。夫婦が結婚中は時効は来ないのですが、離婚すると慰謝料請求の時効がスタートするので、証拠集めや慰謝料請求について準備しないままに離婚すると、あとから本来請求できるはずの慰謝料をもらえなくなる恐れがあるのです。

②本来受け取るべき財産分与がうやむやになった

夫婦が結婚中に築いた財産を分けることを財産分与といいます。夫婦が共働きであっても、どちらかが専業主婦(主夫)であっても、半分ずつ分けるのが原則です。しかし、財産分与のベースになる財産の算定には、特に住宅ローンがある場合、どちらかの借金がある場合など、調べるのに労力と時間がかかる場合が多いです。
勢いで離婚をすると、いい加減に財産分与をしてしまい、あとから損になったというようなことも少なからず発生します。
財産分与は離婚後2年間はすることができますが、財産の調査のためにも婚姻中に準備しておくことをお勧めします。

③将来の年金受給の時に支給額が少なくなる(年金分割)

夫婦が結婚中は、給料に応じて厚生年金等が天引きされているので、夫婦の給料が多い方に年金保険料を払った記録が残っています。離婚する際に、夫婦でその記録を分け合って、将来公平に年金を受け取れるようにすることを年金分割といいます。
年金分割の対象となるかなどを調べておかなければ、将来受け取る年金額が少なくなってしまう恐れもあるので、弁護士などの専門家に相談しておきましょう。

④離婚後の住む場所がなく生活が困窮する

実家に戻ることが難しかったり、新しく住む家がないままに、夫婦の家を飛び出して離婚してしまうと、その後の住居を確保するのは難しいのが実情です。特に、主婦(主夫)で安定した収入がこれまでなかった人は、マンションの賃貸借契約を結ぶのも大変です。
離婚をする際は、離婚後に自分が住む家をどうするか決めてから家を出ましょう。また、特に未成年の子どもを連れて家を出るような場合は、上記でご説明したような施設が利用できたり、公営住宅に優先的に入れるようなサポート制度があるので、市役所などで事前に確認しておくとよいでしょう。

⑤不倫をした相手に子どもの親権を取られてしまう

夫婦に未成年の子どもがいる場合、親権者を決めることが離婚の条件です。親権は、子どもが安定して生活し健やかに成長できることが重視されます。そのため、上記のように家や収入源がない親には、親権が認められるのは難しく、不倫をした配偶者の方が生活が安定していればそちらに親権が認められることもあるのです。
子どもの親権をとりたい場合は、離婚前に少なくとも収入源(働き口)と住居は確保しておくことが大切です。

⑥子どもの親権は取ったものの、相手の養育費の支払が途中で止まる

養育費の支払いは、子どもが成人するまで続くのが原則です。しかし、実際は約80%が途中で不払いになるといわれているのをご存知でしょうか。
養育費が不払いになった場合に備えて、いざというときには相手の財産から強制的に養育費を回収できるように、離婚前に養育費について決める際、支払いについて決めた内容を書面に記し、「強制執行認諾付きの公正証書」という形にしておくことが効果的です。

(2)離婚をする際にとっておくべきリスク対応や対策とは

上記のようなリスクに備えて、つぎのような対策を取っておくことをお勧めします。

  • 不倫相手の名前や住所等を調べて慰謝料請求ができるようにする
  • 夫婦が結婚後に築いた財産がいくらあるか、住宅ローンがある場合は残債務と評価額も含めて調査しておく
  • 離婚後に生活をする家を借りる場合に保証人を頼める人や、事前に親などに相談しておく
  • 市役所の福祉課などにサポート制度を聞いておく
  • 養育費の支払いが滞った場合は、相手の財産から強制的に回収できるように、離婚の話し合いの内容を書面(強制執行認諾付きの公正証書)にしておく

復縁したら不幸になるか?復縁すべきか悩んだ場合の判断基準

不倫を許して復縁しても、不幸になっては元も子もありません。ここでは、復縁をする際に再考していただきたいケースをご紹介します。

(1)DVがあるケース

DV(ドメスティックバイオレンス)は、家庭内の問題にとどまらない犯罪行為です。夫婦間であっても、暴行罪、傷害罪は成立します。

DVの被害者の方には「DVを振るわれる自分が悪いのだ」と自分を責めたり、「愛情の裏返し」だと良いように捉えたり、「毎回泣いて謝ってくれるから」と相手を許す人も多いのですが、相手に対して暴力を振るう行為は許されません。また、いつかは改心してくれるはずと信じた相手に、重大なけがを負わされたり、場合によっては致死という最悪のケースに繋がる可能性もあります。DVがあるケースでは、復縁前にまずは弁護士にご相談ください。

(2)度重なる不倫があるケース

度重なる不倫をする相手とは、復縁をする前に再検討してみましょう。弁護士に相談して適法で効果的な示談書を作り、破った場合には厳しく慰謝料を請求しましょう。自分で請求してもはぐらかされるときには、弁護士を代理人にたてて交渉することで本気度合いが伝わり、相手が向き合う場合もあります。

(3)誠実さに欠けるケース

一度不倫をして、二度と不倫をしない、不倫相手とは別れると約束をしたにもかかわらず隠れて不倫関係を継続するような誠実さに欠ける相手とは、復縁を再考してはどうでしょうか。

そのような不倫関係を再開させたような場合は、不倫の悪質性が高いとして慰謝料が増額される可能性があります。また、一度不倫の清算として慰謝料の支払いを受けても、その後不倫をした場合には、後の不倫についても別途慰謝料請求の対象になりますし、離婚できる原因にもなります。請求できる慰謝料額も含めて、弁護士に相談した方がいいケースと言えるでしょう。

(4)不倫相手が妊娠したケース

不倫相手が妊娠した場合、ご夫婦の復縁については十分な検討が必要です。その不倫相手が夫の子どもを出産し、夫が認知をした場合、不倫相手の子どもも夫の財産の相続人になるからです。また、法律の改正で、夫婦の子どもである嫡出子も、愛人の子どもである非嫡出子も、相続分は同じことになりました。

もし、夫婦にも子どもがいる場合で夫が先に亡くなった場合には、妻が夫の財産の2分の1を、夫婦の子どもと不倫相手の子どもが夫の財産の4分の1ずつを相続するのが原則ということになるのです。ご夫婦に子どもがいるかどうかに関わらず、ゆくゆくの家族の財産に関わることになる問題なので、復縁をする際には十分に検討してみてください。

(5)義両親の協力が得にくいケース

親子の関係によっては、親が「自分の子どもが不倫をしたのは家庭に問題があるからだ」と配偶者の責任にしてくる人もいます。そのような義両親の場合、復縁しても夫婦問題に口を出されたり、家庭の状況を責められるなどつらい思いが続くこともあります。

復縁するかどうかは夫婦の問題ですが、少なくとも子が親の影響を受けることは少なくありません。義両親の協力が得られず、不倫した相手を擁護するだけなど問題がある場合は、家庭の問題として専門家に相談することをお勧めします。

まとめ

今回は、夫や妻が不倫をした方が復縁を悩まれる場合に、判断基準となるような法律上の問題と具体的なケースをご紹介しました。どのような結論を出すにしても、復縁するメリットとリスクを考え、今後もし気持ちが変わった場合に対応できるような準備を進めておくことは決して損になりません。

ご自身の家庭の状況を客観的に判断し、適切なアドバイスを受けることも、復縁すべきかを決める一助になると思います。悩まれる場合は、弁護士などの専門家に、まずは気軽に相談されてみてはいかがでしょうか?

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