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旦那の不倫相手が妊娠|3つのパターンとそれぞれのメリットデメリット

旦那が不倫相手を妊娠させてしまった。ただでさえ、不倫が最悪なのに、このケースは最悪中の最悪です。
しかし、「最悪だ」と頭を抱えていても、悲しんでも、怒り狂っても何も解決にはなりません。

このような事態が突然起こると怒りや悲しみの前に、頭が真っ白になってしまう人がほとんどではないでしょうか?
しかし、立ち止まっている時間はありません。不倫相手のお腹の子供はどんどん成長するからです。

旦那が不倫相手を妊娠させてしまった場合、自分は何をすべきでしょうか?

旦那の不倫相手が妊娠した場合の3つのパターン

旦那の不倫相手が妊娠した場合には相手の意思次第にもなりますが、 基本的に以下の3つしかありません。

  • 離婚して不倫相手と結婚させる
  • 不倫相手が未婚の母になる
  • 不倫相手が中絶する

旦那が他の女性に子供を作ってしまった以上、かなりのお金持ちでなければ、奥さんが放置することは不可能です。
そして夫と不倫相手も子供をどうするか、以下の3つから考える必要があります。

(1)離婚して不倫相手と結婚させる

妻と別れて、不倫相手と結婚させるという選択肢です。不倫をされていることだけでも許せないのに、不倫相手と子供まで作ってしまったら、相手のことが絶対に許せない人がとっている選択肢です。

そして、不倫相手に対しても子供ができてしまった以上、旦那に対して不倫相手にも責任を取らせなければなりません。
自分の感情的な問題と、不倫相手に対する旦那の社会的な責任の両方を解決するために「もう私とは別れて不倫相手と結婚して」と離婚して不倫相手と結婚させるという人も存在します。
もちろんポジティブにそのような選択をしているのではなく、皆深く傷ついて離婚しています。

(2)不倫相手が未婚の母になる

旦那とは離婚せずに、不倫相手が結婚しないまま出産するケースです。これは、妻が「離婚したくない」という強い意思を持っている場合や、旦那が社会的な影響や、妻との子供のことなどを考慮した結果として起きることです。

当たり前ですが、これは不倫相手が最も大変な思いをします。経済的な問題はもちろん、結婚せずに1人で子供を産み育てるという行為だけで非常に大変なことです。

詳しくは後述しますが、不倫相手と別れたからと言って、不倫相手が妊娠して子供を出産した場合には、旦那の責任はこれでは終わりません。
旦那は自分が死ぬまで他の女性との子供に対して責任を負っていく必要があります。

(3)不倫相手が中絶する

旦那と不倫相手が決めるべき問題です。不倫相手が中絶して、不倫相手と旦那が別れれば旦那と不倫相手の関係も終了ですし、その後も旦那に責任が生じるわけではありません。

しかし、不倫相手だからと言って中絶させることは本当に正しいことなのかどうかの道義的な責任は残ります。
このように、どの選択になるのであれ、不倫相手を妊娠させてしまうことは、妻も旦那も不倫相手も誰も100%幸せになるということはありません。
誰かが必ず少なからず犠牲になってしまうのです。

不倫相手が妊娠した場合、話し合いは避けられない

「不倫相手となんて話したくない」というのがほとんどの妻の気持ちでしょう。
もしくは、これまで旦那の不倫に気づいていながら口論や嫌われるのを避けるために意図的に話合いを避けてきた人もいるかもしれません。

しかし、不倫相手が妊娠してしまった場合には、奥さんと不倫相手、そして奥さんと旦那の話し合いは基本的に避けて通ることはできなくなります。
また、不倫相手に対する感情も同情に変わることもあり、精神的には非常に複雑な状態になってしまいます。

(1)不倫された自分も精神的なダメージを受ける

まず、不倫された自分も精神的なダメージは通常の不倫よりもかなり大きくなります。
通常の不倫であれば、「浮気した夫が許せない」「夫を寝とった女が許せない」と怒りの感情を表現することができますが、相手に子供できたのであればこれほどシンプルな感情ではいられません。

同じ女性として、出産の苦しみは知っていますし、その時に1人という辛さも分かるからです。
答えの出せない感情に、ただの不倫よりも圧倒的に精神的に苦しくなってしまうことが多いのです。

(2)不倫相手も不幸になる

そして不倫相手も、夫が自分と別れるという選択をしなければ不幸になってしまいます。
何が不幸かと一概に決めつけることはできませんが、少なくとも普通に結婚して夫が支えてくれる状況下で出産や子育てをすることと、夫が存在しない未婚の母として出産することでは後者の方が、今後の苦労が大きくなるのは必然です。

さらに、妊娠した段階で相手には夫がいるのですから、「出産するか中絶するか」という非常に苦しい選択を迫られることになってしまいます。
このように、妊娠すると不倫相手も非常に苦しい精神状態になってしまうのです。

(3)「当人同士で話し合え」という人が多い

不倫相手が妊娠してしまった妻の多くが、夫と不倫相手に対して「今後どうするかは2人で話し合え」と突き放す人が多いようです。
妊娠した子供のことに関しては、旦那と不倫相手しか決めることはできません。

そして、自分の苦しみと不倫相手の出産や子育ての苦しみも分かってしまうという苦しみの両方を解決する方法はありません。
そのため、自分からどのような選択をすることもできずに、最後は2人の話合いに任せてしまうという人が多いのです。

何が正しいという答えはありませんが、やはり不倫相手が妊娠してしまうと答えの出せない非常に苦しい状況に陥ってしまうものなのです。

離婚する場合に慰謝料は取れる?

もしも旦那が「離婚して不倫相手と結婚する」という選択肢を取った場合や、自分から離婚を選択した場合には慰謝料を受け取ることができるのでしょうか?

基本的には慰謝料を受け取ることができると考えて問題ありません。
自分は何もしていないのですから、離婚後しばらくお金の心配がないように慰謝料は確実に受け取るようにしましょう。

(1)高額な慰謝料が請求できる

旦那が不倫相手を妊娠させた場合には、旦那や不倫相手から高額な慰謝料を受け取ることができる可能性が高くなります。
通常の不倫慰謝料の相場は200万円〜300万円と言われています。
しかし、これは妻に対する権利の侵害の度合いによって金額が上下します。

権利の侵害の度合いが多ければ慰謝料は相場よりも高くなる可能性がありますし、権利の侵害の度合いが低ければ慰謝料は相場よりも低くなる可能性があります。
不倫相手を妊娠させたというのは、一般論として妻の権利の侵害の度合いは大きくなります。

ここまで述べてきたように、妻の精神的なショックは一般的な不倫よりも非常に大きくなるからです。
また、仮に不倫相手と別れた場合も、産まれてきた子供には旦那の相続権が生じるため、妻と旦那との間の子供にも影響する行為です。
このように不倫相手に子供を作った場合には妻に対する権利の侵害の度合いが非常に大きくなってしまうので、一般的には慰謝料相場は通常の不倫慰謝料相場の倍近くの300万円〜500万円になると言われています。

(2)専門家へ相談した方が慰謝料は上がる

このような慰謝料の問題は自分が旦那や不倫相手に交渉するよりも弁護士・司法書士などの専門家へ相談した方がよいでしょう。
不倫相手が妊娠したというのは特殊なケースですので、この特殊なケースで請求すべき慰謝料はいくらになるのかということは専門的な知識が必要になるからです。

また、不倫慰謝料は基本的に当人同士の交渉で行うものですので、自分が交渉するよりも法律の専門家に間に入ってもらった方が、交渉が円滑かつこちら側優位に進むことが多いです。
旦那が不倫相手の子供を妊娠させて、ただでさえ精神的に大変な時期に、自分で慰謝料請求まで行うことは容易なことではありません。
そして、相手が慰謝料の支払いを拒んでいるような状況でも、専門家を通すことによって相手に精神的な圧力をかけることができるので慰謝料を受け取ることができる可能性は高くなります。

早めに専門家へ相談して、相場よりも高い慰謝料を受け取ることができる準備をしておきましょう。

不倫相手が未婚の母になる場合

そして、夫が「離婚はしない」という結論を出した場合も、一件落着ということにはなりません。
結婚していないと言っても不倫相手が子供を産むのであれば、それは自分の旦那の子供です。

旦那には社会的な責任をしっかりと果たす必要があるので、経済的にも精神的にも、「不倫相手と別れたから終わり」というわけにはいかないのです。

(1)配偶者は認知すべきか

旦那が離婚しないまま、不倫相手が未婚の母として出産する場合には、旦那がその子供を認知するという問題が残っています。
認知をしたら、旦那には自分との間以外にも子供が存在することになるので、妻としては「認知してほしくない」という感情になるものかもしれません。

しかし、認知は生まれてくる子供のためには絶対に必要です。
認知をされなければ、その子供は旦那から養育してもらう権利もなければ相続権もなく、経済的に非常に不利な状態で生きていかなければなりません。

また、旦那が認知を拒否したとしても、裁判所へ不倫相手が申し出れば、裁判所が強制的に認知させる「強制認知」になる可能性が高くなります。
つまり、本当に生まれてきた子供が旦那の子供である限り、道義的にも法的にも認知を避けることは絶対に不可能です。

(2)自分は辛くとも認知させるべき

妻とすれば「認知してほしくない」と考えるものかもしれません。また、夫も認知すれば養育費の支払義務なども生じるので、経済的な負担は相当なものになります。
いかに自分の「認知してほしくない」という気持ちと、旦那の「認知したくない」という気持ちが一致したとしても、認知をしないことは許されません。

不倫相手のことは許せなくても、生まれてきた子供は自分がどんな環境に生まれてきたのかなど知りませんし、認知をせずに子供を経済的な苦境に追い込むことは子供の人権侵害にもなってしまいます。
辛くとも、必ず認知だけは必ずさせるようにして下さい。

不倫相手に中絶を迫ることはできない

不倫相手が旦那の子供を妊娠させた時のパターンの1つとして「不倫相手が中絶する」というものがあります。
これは、不倫相手と旦那が話し合って決めるべきもので、最終最後は不倫相手が決めるべき問題です。
この問題に関して妻は何も関与することはできません。

不倫相手に対して「中絶しなさい」などと迫ることは、道義的には許されませんし、そのストレスによって流産でもしたら損害賠償請求される可能性すらあります。
不倫相手に中絶を迫ることはできない以上、妊娠した子供は「産む」という前提で、旦那との関係をどうするのか、真剣に考えた方がよいでしょう。

不倫の妊娠はリスクが高い。不倫に気づいたら早めに対処を

ご紹介したように、不倫関係で妊娠してしまうと、例えその後に不倫相手と別れてしまっても、養育費や相続権の問題などが、その先何十年と続くことになります。
子供ができてしまうと、不倫が火遊びでは全く済まなくなってしまうのです。

そして、このようなケースでは、奥さんは早くから不倫に気付いていたが、旦那の不倫を放置していることが少なくありません。
不倫を許すのではなく、妊娠のリスクも考慮して気づいた時に早めに対処することがとても大切になるのです。
早めに不倫をやめさせるためにすべきことについて詳しく解説していきます。

(1)不倫の妊娠は皆が不幸になる可能性が高い

ここまでご説明してきたように、不倫関係で妻がいる人間が他の女性を妊娠させることはリスクしかありません。
妻は離婚しなければならない可能性が普通の不倫よりも高くなってしまいます。
また、離婚しない場合にも夫には養育義務が生じるので家計も苦しくなる可能性があります。

さらに、不倫相手の子供にも夫の財産の相続権が生じるので、自分達の子供の相続権も減少してしまいます。
そして、万が一、不倫相手の女性が中絶したとしても、その女性の心には大きな傷が残ってしまいます。

このように、どんな結末になったとしても旦那、不倫相手、妻、生まれてくる子供、夫婦の子供と、それぞれが誰も得をしないのが、不倫関係での妊娠や出産です。
不倫は肉体関係が必ずあり、そこには妊娠のリスクが伴うので、「不倫してたとしても、知らない、放置する、争いたくない」と言った姿勢はやはり許されるものではありません。

(2)よほどのお金持ちでない限りは早めに対処を

このように不倫関係での妊娠や出産は誰1人得をする人はいませんし、むしろ関わる人全員が何かしらの損害や傷を負うことになります。
不倫相手を妊娠させて出産させても問題ないのは、愛人との間にもう一つの家庭を作っているような大富豪だけです。

平均程度や、平均よりも少し上くらいの年収では、不倫相手を妊娠させてしまえば、必ず経済的に大きな負担を被ることになり、この経済的な負担の問題から、関わった人皆が不幸になってしまいます。
そのため、夫の不倫の兆候を見つけたら、放置してはなりません。

ケンカをしてもよいので、早めに夫に問い詰めたり、証拠を集めたり、不倫をやめさせたりした方がよいでしょう。
どうしても別れない場合には、早めに相手に慰謝料請求するか、両親に仲裁に入ってもらうなどして、何とか別れさせる努力をすることが大切です。

まとめ

旦那が不倫相手を妊娠させてしまった場合には、ただの浮気では済まなくなります。
不倫相手が中絶しても不倫相手は不幸になりますし、妻も旦那のこともますます嫌になるでしょう。

妻と別れて不倫相手と結婚しても、自分は1人になりますし、子供がいた場合には1人で子供を育てていかなければなりませんし、経済的に自立しなければなりません。

離婚をせずに不倫相手が出産した場合には、不倫相手は未婚の母となり、肉体的、精神的、経済的に非常な苦労をすることになってしまいます。
また、不倫相手の子供に対して認知をするのは、実の父親の義務です。
例え未婚の母の子供であろうと、生まれた子供に対する養育義務がありますし、子供には相続権があります。
このように、不倫相手が妊娠すると、自分の子供の将来まで巻き込む大きな問題になってしまいます。

ただの火遊びでは済まされないのです。
問題を未然に食い止めるためにも、不倫に気づいた時には放置せず、あらゆる手段で不倫を止めるようにして下さい。
また、不倫相手が妊娠した場合の慰謝料は相場よりも高額になることが多いので、弁護士や司法書士などの専門家へ早めに相談することをおすすめします。

不倫慰謝料請求に強い弁護士

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