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配偶者がSNSで不倫しているかも…怪しい行動が見受けられる際の対処方法

自宅や仕事の合間に、スマホで簡単に不特定多数の人と交流ができるSNS。最近、SNSでの交流をきっかけに現実社会でも合うようになった男女が不倫関係になる「SNS不倫」が増えています。「SNSがなぜ不倫につながるのか?」「配偶者がSNS不倫をしていないか心配だ」という方に、SNS不倫の過程とSNS不倫が疑われる行動についてご紹介しましょう。

SNSを利用した不倫が増えている

近年、Facebook(フェイスブック)やLINE(ライン)、Twitter(ツイッター)といったSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を使った「SNS不倫」が増えているといわれています。「SNS不倫」とは、SNS上で知り合い、SNSのサービスを利用して連絡を取り合ったり、実際に合ったりして不倫関係を構築する状態を指します。

SNS不倫が増えている理由は、SNSを通じて、気が合いそうな見知らぬ人や、昔は親しかったが交流が途絶えてしまった人と出会えることにあります。しかも、スマホといういつでもどこでも持ち歩けるデバイスでそれが実現するという手軽さが、SNS不倫の増加に拍車をかけています。

スマホやSNSがない時代、誰かと出会うには、家から出て出会いを求める必要がありました。しかし、スマホがあれば家の中でも、仕事の合間にでもSNSで誰かと出会うことができます。既婚者でも「ちょっとヒマな時間にSNSでやり取りができる相手が欲しいな」といった軽いノリで利用でき、抵抗感が薄くなります。

また、SNSを利用する際に登録したプロフィールや投稿の内容に応じて、自動的にその人と相性がよさそうな人がスマホ上に表示され、自分とフィーリングが合いそうな人と簡単に出会うことができます。

SNSで出会った人同士は、スマホを使って1対1で簡単にやり取りができ、そのやりとりは他人に知られることはありません。さらに、スマホを使ったやり取りで盛り上がると、実際に会うまでの心理的なハードルはグンと下がるようです。このような物理的・精神的の両面での気軽さは、SNS不倫に対する罪悪感を薄くしているといえるでしょう。

こうして始まるSNS不倫

SNSとひとくちにいっても、アプリによって性質は異なります。代表的なSNSアプリであるFacebook、LINE、Twitterの特徴と、それぞれのアプリでどのように不倫に発展するか見てみましょう。

(1)Facebook

実名登録が原則となっているFacebook。プロフィールに出身校や勤務先などを記入する欄があり、仕事仲間や友人、同窓生といったリアルな人間関係によってつながることが多いのが特徴です。プロフィールで共通点がある人を抽出し、「知り合いかも?」とする機能があり、そこから音信不通の知人が見つかることも少なくありません。

また、共通点がある人間同士でグループを作ることができ、学校のクラス単位でグループを作り、同窓会の連絡などに利用されることも多いです。

Facebookは「友達になる」という機能を使って他人とつながり、友達になるとお互いの投稿を見たり、投稿にコメントをしたりすることが可能になります。投稿へのコメントはその投稿を見るすべての人に向けて公開されますが、「メッセージ」という機能を使うと、1対1でやり取りができるようになります。

Facebookで学生時代の元カレ・元カノと再会し、お互いが「友だち」になって「メッセージ」でやり取りをするうちに昔話で盛り上がり、「今度久しぶりに会おうよ」という展開になる可能性があります。

(2)LINE

Facebook同様、自分の近況を投稿する機能はありますが、どちらかというとビジネスや家族、知人とのメッセージツールとして定着しているLINE。LINEによるやり取りができる人を「友だち」と呼んでいますが、「友だち」の追加設定で「友だち自動追加」をオンにしていると、スマホの「アドレス帳」(または「連絡先」)に載っている人でLINEアカウントを持っている人を自動的に友だちに追加します。

また、「友だちへの追加を許可」をオンにしていると、あなたの電話番号をアドレス帳に入れているユーザーが自動的にあなたを友だちに追加したり、検索したりすることができます。

つまり、もしもあなたが元カレ・元カノの電話番号をアドレス帳に登録したままで、相手がLINEアカウントを所持し、かつ「友だちへの追加を許可」していると、彼らとつながることが可能になるということです。また、相手があなたの電話番号を登録していて、あなたが「友だちへの追加を許可」している場合でも同じです。

LINEのもう一つのパターンとしては、「グループ」に参加したことをきっかけに新たな出会いにつながるケースがあります。「グループ」とは招待制の掲示板のようなもので、例えば、高校の同じクラスの「グループ」を誰かが作成し、そこに招待されたアカウントが次々と参加して、グループでコミュニケーションが取れるものです。

Aさんが「友だち」であるBさんとCさんをひとつの「グループ」に招待すれば、BさんとCさんはお互いに「友だち」どうしの関係になくても、ひとつのグループでコミュニケーションを取ることができます。グループ内でのやりとりはグループ全員に公開されますが、グループに参加しているBさんとCさんは互いのことを「友だち」に追加することができるようになります。そして、お互いに「友だち」になると、1対1でメッセージを送りあうことが可能になります。こうして、同一グループで出会い、「友だち」=1対1の関係を築き、不倫へと発展することがあります。

(3)Twitter

実名登録を原則とし、プロフィールにさまざまな事柄を記入するFacebookや、電話番号を介するLINEとちがい、Twitterはメールアドレスさえあればアカウントが作成でき、匿名性が高いツールです。投稿できるのは最大140文字の短文と動画・画像なので、気軽に投稿しやすいのがTwitterの最大の特徴です。

本名を表示している人は少なく、アカウントを持っている人の多くは趣味や主義主張を同じくする人とつながりたいと考えているのが特徴です。自分の投稿は「ホーム」に表示されますが、キーワード検索などを手掛かりに、自分と似た趣味などを持つ人を「フォロー」すると、フォローした人の投稿も「ホーム」に表示されます。

フォローされた人はフォローしてくれた人に「フォローを返す」という行動をすることで、人と人とのつながりがどんどん拡大していきます。匿名性が高く、趣味や同じような考え方などでつながっていることから、つながりを作りやすいという点では他のSNSよりもまさっているといえるでしょう。

ひとつの投稿に対して、さまざまな人がコメントを付けることができる点はFacebookと同様ですが、最大140文字という気軽さのためか、Twitterのほうがよりスピーディーで頻繁なやりとりが行われています。「ホーム」に表示されるさまざまな投稿や投稿につけられたコメントは「タイムライン」と呼ばれています。このやりとりもFacebookと同様、基本的にはTwitter上で誰でも見ることができるようになっていますが、Twitterにはもう一つの機能があります。

それが「メッセージ」と呼ばれる機能です。お互いに「フォロー」の関係にある者同士は、1対1のやり取りが可能になります。趣味などの話題についてタイムラインで盛り上がり、もっと個人的にやり取りがしたい、さらには会う約束がしたくなったら「メッセージ」を使って接触することが可能になります。

こんな行動はSNS不倫を疑え!

代表的なSNSの特徴と、各SNSを利用することでどう不倫へと結びついていくかイメージしていただけたかと思います。相手とのやり取りから実際に会う約束を取り付けるまで、すべてSNSの機能を使ってスマホ上でできてしまうだけに、SNS不倫を見破るのは簡単ではありません。そこで、「配偶者がこんな行動をしていたらSNS不倫をしているかも?」と考えられる行動をご紹介しましょう。

その前に、SNSでのやり取りで押さえておくポイントがあります。それは、「SNSでは、自分の投稿にコメントがついたり、メッセージが来たりすると、通知OFFにしない限りはスマホ画面に通知が表示される設定になっている」ということ。このことを踏まえて、SNS不倫を疑うべき行動を見ていきましょう。

(1)スマホをいつでも離さない

相手からの通知をすぐにチェックし、かつ配偶者に見つからないようにするため、つねにスマホを身に着けているパターンです。「以前はそんなことなかった」という場合は、なおさら疑惑が高まります。通知を見つけて、配偶者が見えないところへ移動してスマホを操作しているようなら、要注意です。

(2)スマホの画面を伏せて置くようになった

配偶者の前でスマホを置くとき、画面を伏せて置くようになったら疑う余地があります。メッセージ通知を配偶者に悟られないようにするための行動である可能性が高いからです。特に、以前はそうした行動を取っていなかったなら、見られるとマズい通知があるかもしれません。

(3)メッセージの受信などを示す着信音などを無視する

SNSのコメントに返信があったり、メッセージが届いたりすると、着信音やバイブレーション、ランプが点滅するなどのサインが出ます。しかし、そうしたサインに気づきながらもスマホを放置していたり、あとで誰にも見られない場所に移動して確認していたりすると怪しいです。

(4)スマホにロックをかけるようになった

(2)と同様、以前は配偶者が容易に中身を見られるようになっていたスマホに、ロックをかけるようになったら、「アプリなどを勝手に開かれると困るサイン」と考えられます。SNSの扱いに慣れている人は、SNSのメッセージ受信通知をOFFにしていることも少なくありません。

その場合、スマホの待ち受け画面を見ただけではSNSにメッセージが来ていることはわからず、アプリを開ける必要があります。配偶者にアプリを開けられるのを防ぐために、スマホにロックをかけている可能性があります。

SNSで不倫しているかどうか確かめるには?

「配偶者がSNS不倫をしているかも…」その疑いを確かめるためには、どうすればよいのでしょうか。「配偶者がスマホから離れたすきに、スマホやSNSの中身を見ればよい」と安易に考えてはいけません。何かのきっかけで配偶者のSNSのIDやパスワードを知り、配偶者の許可なくログインすると、「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」に違反することになります。

配偶者がSNSでどんな投稿をし、どんな人と交流をしているか知りたい場合は、配偶者が利用しているSNSのアカウントをあなたも作成するという方法があります。実名登録が原則のFacebookなら、アカウント作成後に検索で配偶者の名前を探し出し、どんな友だちがいるか、またはどんな投稿をしているかをチェックできる可能性があります(ただし、配偶者が「非公開設定」を行っている場合は、友だちになる必要があります)。

LINEの場合、配偶者が「タイムライン」に投稿をしていれば、あなたもLINEのアカウントを取得して配偶者と「友だち」になることで、どんな人が投稿にコメントを寄せているかチェックすることができます。

Facebook、LINEともに配偶者の投稿にどんな人がコメントを寄せ、配偶者とどのようなやり取りをしているかはチェックできますが、配偶者が「メッセージ」機能を使い、誰と1対1のやり取りを行っているかは見ることができません。ただ、投稿にいつも「いいね」を付けたり、コメントを寄せてやりとりをしている異性がいる場合、SNS上で親しい間柄であると考えられます。

なお、Twitterは匿名で使っていることが多いため、なかなかアカウントを特定することが難しいです。また、アカウントを特定できたとしても「鍵アカウント」(フォローしている人しか投稿内容を見ることができない設定のアカウント。鍵マークがついている)になっている場合は、投稿を見ることはできません。

もしもSNSで不倫している可能性があるなら

SNSを利用して特定の異性と親しくなっている様子を伺えた、あるいは最近スマホの扱い方がおかしい(肩身離さず持っている、見えない場所に移動してスマホを確認しているなど)と感じたら、まずは弁護士や探偵事務所に相談することをおすすめします。パートナーがSNS不倫をしているかどうかを確認する場合、独力で尾行調査をするには発信機などの機材が必要になり、費用は安くありません。

さらに、不倫を理由に離婚をしたり、慰謝料を請求したりするには「不貞行為(不倫)の証拠」が必要になります。SNSでのメッセージのやり取りだけでは証拠としては不十分であり、例えばラブホテルに出入りする写真などが必要になります。こうした証拠を的確に収集できるのは、やはりプロに任せるのが賢明でしょう。

出会い系とSNSは違うもの?

ここまでSNSを使った不倫について述べましたが、「出会い系アプリとどう違うの?」と疑問を持つ人もいるのではないでしょうか。出会い系アプリは、自分のプロフィールや異性に望む条件などを登録すると、登録内容に合った人が提示され、お互いに興味を持てば1対1でメッセージやトークのやり取りをするものです。

SNSは「出会い」を目的としたものではなく、投稿がメインです。ひとつの投稿に対し、コメントを寄せたり、「いいね」と評価したりするなかで、「友だち」または「フォロー」を広げ、自然と特定の人と密なやり取りに発展することが多いようです(最初から「出会い」が目的のアカウントも見受けられるので、注意が必要です)。

また、最近はSNSのような出会い系アプリも増えています。こうしたアプリでは、プロフィールを登録したら短いコメントなどを投稿し、投稿欄でいろんな人のコメントをチェックして、気になる人のプロフィールを確認し、1対1のトークに移るといった形式を取っています。

まとめ

今回はSNSを利用して不倫に陥る過程や、SNS不倫のサインになりうるスマホの扱いについて述べました。SNS不倫が疑われる配偶者について、相手を特定するのは難しいですが、SNSでどのような投稿をし、どんな人とやり取りをしているのかチェックできる可能性はあります。

「SNS上で特定の人物とどうやら会っているようだ」と思ったら、弁護士や探偵事務所に相談することをおすすめします。

不倫慰謝料請求に強い弁護士

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