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親の離婚が高校生の子供の気持ちに及ぼす10の影響とストレスとは

離婚を考えていて、高校生の子供がいる方の中には、離婚が思春期の子供の気持ちや、今後の進学就職などの生活に影響を与えないか、心配な方もいるかと思います。しかし、実際にどういう影響が生じうるのか、子供のストレスを避けるための方法や離婚を子供にどう伝えたらいいのかわからないという方も多いのではないでしょうか。

高校生は、進学、就職など、これから社会で生きていくうえでの最初の一歩を踏み出す大事な時期でもあり、精神的にも揺らぎやすい繊細な時期でもあります。そこで今回は、両親の離婚が高校生の子供に与える影響や、子供が受ける可能性があるストレスについて、その対処方法と合わせてお伝えしたいと思います。

親の離婚は高校生の子供に与えるストレスになるか?

離婚は、子供の心に大きな負担、ストレスを与えます。高校生になれば、事情も理解できてストレスにならないだろうと思うのは間違いです。

公益社団法人家庭問題情報センターが、離婚した親と子供の声をヒアリングしてまとめた「離婚した親と子どもの声を聴く」(家庭問題情報誌ふぁみりお第35号)によると、親が離婚した時に高校生だった子供が、親の離婚について「何も言えなかった。自分の気持ちが分からなかった。学校で平常心でいることだけで精一杯だった」と述べている声や、離婚時に成人していた子供ですら、「夫婦が傷つけ合い、子どもに悪影響を与えるなら別れて暮らした方がいい場合もあるかもしれませんが、 子どもにとって親の離婚はそれ以上に心に深く傷つくことだと思います」という声を寄せています。

同じ資料による統計によると、親の離婚を「離婚してよかった、仕方がなかった」と受け止められる子供は全体の45%に及び、離婚後10年程度経過すると全体の65%に上昇します。とはいえ、高校生の子供にとっても、親の離婚は大きなストレスになることを忘れず、子供に向き合い、対応していくことが大切です。

両親の離婚が高校生の子供に及ぼす影響とは

(1)子供に与えるプラスの影響

①家庭のいさかいから解放される

離婚しないまでも家庭にいさかいがあると、「いつか両親が別れるのではないか」という不安を子供は抱えます。また両親の不仲に直面する子供は、親の顔色を伺ったり、不仲が自分のせいではないかと思い自己肯定感が低くなりやすいので、家庭のいさかいから解放されることで、前向きな生活が送れる可能性があります。

②新しい生活が始められる

離婚して親権者と一緒に新しい生活が始められることで、家庭内不和が続いていた家庭の子供は、心機一転勉強などにも取り組みやすくなります。

③親子関係の再構築ができる

15歳以上の高校生になると、裁判所が関与して親権者を決める際は、子供の意見を聞くことが義務付けられています。そのため、親権者と始める新しい生活では、子供にとっても親との関係を再構築できる機会になりえます。

(2)マイナスの影響

①成績が下がる恐れがある

親の離婚で受けるストレスから勉強に集中できなくなり、成績が下がる可能性は低くありません。

②希望の進路に進めなくなる恐れがある

上記のような成績の低下だけでなく、離婚後の経済的事情が厳しくなると、希望の進路に進めなくなったり、親に言わなくとも夢をあきらめる子供も出ています。

③情緒不安定になる恐れがある

思春期の子供が親の離婚で受けるストレスは非常に大きいです。情緒不安定になり、学校や家庭で攻撃的になったり、逆に自分の殻に閉じこもってしまうなどの影響が出る可能性は高いと言えるでしょう。

④生活の変化になじめない恐れがある

上記では、親の離婚で新しい生活を始めるメリットをお伝えしましたが、すべての子供が環境の変化にすぐに順応できるわけではありません。親が別れるだけでも大きなショックですが、転居、転校などが加わると、大きな環境の変化に馴染めない子供もいます。

⑤将来の離婚率が高まる

親の離婚で辛い思いをした子供の中には、自身が結婚した時に同じ思いを子供にさせまいと安定した家庭を築く人もいます。しかし他方で、親の離婚で夫婦の関係の不確かさを感じることにより、子供自身の将来の離婚率も高くなる可能性があります。

⑥親との関係に悩む恐れがある

高校生の子供にとって、父親も母親も大切な存在です。15歳以上になると親権者の指定に子供の意見が聞かれるので、子供の意思が尊重されやすい反面、一緒に住まなくなった親への罪悪感を子供が持ったり、離婚後の生活の変化に気持ちがついていかず、同居する親との関係に悩む恐れもあります。

⑦愛情に自信が持てなくなる恐れがある

思春期の子供は、精神的に不安定になりがちです。両親が自分を愛していないから離婚したのではないかと自分を責めたり、幼い時に仲が良かった両親の姿を記憶していると、夫婦愛に懐疑的になる恐れがあります。

子供が高校卒業したら離婚するべき?子供の年齢に応じた離婚のタイミングとは

子供がいる夫婦にとっては、子供が成人した後が理想的な離婚のタイミングです。子供の成人後は親権者の指定も養育費の支払いも不要になり、子供にとっても親にとっても親権者を選ぶなどの負担がなくせるからです。

そこまで待てない場合でも、3年しかない子供の高校生活への配慮は必要です。進学や就職といった進路を決めなければいけない大切な時期の上、高校時代の友人関係は、大人になっても続くケースは多いからです。

こうした子供の事情を考えると、高校を卒業するタイミングまで離婚を待てるのであれば、そこまで待つのがベターなタイミングと言えるでしょう。高校生活の中で、両親の離婚で姓が変わることをストレスに感じる子供や、中途半端な時期に転校を余儀なくされることで進路にも子供の悩みが深まる恐れがあるからです。それが難しい場合は、学期が変わるタイミングなどに合わせると子供のストレスは軽減されやすいと言えます。

しかし、離婚の理由がDVやモラハラなどにある場合の離婚のタイミングは今と言えます。高校生になると体も成長してはいますが、だからといってDVをする親などと一緒にいることは、子供にとって不幸にしかなりません。

離婚しそうな両親に気付いた子供への離婚の伝え方

公益社団法人家庭問題情報センターのまとめによると、離婚について親が子供に説明する割合は、101人中71人と高い割合に上り、子供の年齢が高いほど割合も高い傾向にあります。しかし、話の内容については十分ではなかったと感じている子供が多いです。

特に、離婚時に高校生だった子供からは、「子どもの生活に影響を及ぼさないように離婚する時期を考え、その事情を分かりやすく説明してほしい」「どうして離婚したいかをきちんと説明してほしい。離婚後の住む場所や環境がどのように変わるのかを説明して安心させてほしい」など、自身の環境の変化に大きな不安を感じていた様子が伺えます。今後の進路などの話し合いをしっかり行い、環境の変化やそれを埋めるための対応についても考えておきましょう。

その上で、子供に離婚を伝える時には、次の点を必ず伝えましょう。

(1)子供への変わらない愛情

高校生ともなると、思春期や反抗期で親と話さなくなり、親の考えなど気にしていないのではないかと考える人もいるかもしれませんが、子供にとって、父親も母親も大切な家族です。子供は両親のどちらからも愛されたいと願っています。離婚を伝える時は、離婚しても両親ともに子供を愛していることを十二分に伝えてください。

(2)離婚が子供のせいではないこと

高校生の子供の中には、離婚の原因が自分にあるのではないかと思ったり、両親の離婚をとめられなかったことで自分を責める子供もいます。離婚はあくまで夫婦の事情によることを明確に伝え、子供の不安やストレスを減らすようにしてください。

(3)相手の配偶者の悪口は禁止

子供に、離婚する配偶者の悪口を言ってはいけません。悪口を聞いてどちらかの親を憎むようになるのは子供にとって大きな不幸ですし、片親の悪口で自分の一部を否定されたように感じる子供もいます。配偶者への恨みつらみは、自分の中にしまってください。

高校生の子供にできるだけ寂しい気持ちをさせないための対処方法

高校生の子供は、親の離婚で寂しさを感じると同時に、自分の生活環境が変わることや将来に対して大きな不安を持っています。子供に寂しさをできるだけ感じさせない用意するためには、離婚しても子供が持つことができる「人生の選択肢」を示して気持ちにゆとりを持たせ、一緒に話し合いの機会を持つことです。

高校生ともなれば、子供にも自我とはっきりした意見があります。離婚について報告するだけではなく、子供の気持ちを聞くことで、寂しさや不安の解消につながるでしょう。

また、離婚して夫婦が別々に住むと、親権者でない親は基本的に面会交流の機会にしか会うことができません。夫婦の間では、できるだけ相手に会わせたくない、なつかれたくない等、面会交流の機会を減らす人もいますが、第一に考えるべきは子供の気持ちです。面会交流には必ず出向き、子供に愛情を持っていることを伝えてください。

高校生の子供がいる夫婦が離婚する場合に注意すべきこととは

(1)戸籍

子供の戸籍は、両親が離婚しても、もともとの戸籍に入ったままで、親権者の戸籍に自動に移ることはありません。また、姓が異なる親の戸籍に子供が入ることはできないので、離婚して旧姓に戻った親が親権者になり、子供を自分の戸籍に入れたい場合は、「子の氏の変更許可」を家庭裁判所に申し立てて同じ姓に変更したうえで、入籍届を役所に提出する必要があります。

(2)親権者

高校生の子供も未成年者なので、離婚する際は親権者を決めなければいけません。親権者は、まずは夫婦が話し合い、まとまらなければ次に調停員を交えた裁判所の調停で話し合い、それがだめなら裁判官が子供のヒアリングや調査をもとに判断する審判で決定し、それにも不満があれば、最終的に裁判で親権者を決定します。

親権者を決める際は、子供の利益になるように、できるだけ生活を変えないこと、兄弟姉妹は一緒に暮らすことなどが考慮されますが、15歳以上の子供の場合は、子供の意見を聞くことが義務とされています。よく、親権者は母親が有利と言われますが、それは子どもが幼い場合で、15歳以上の子供の場合は子供の意思が尊重されるのが実務です。

(3)養育費

養育費は、原則子供が成人するまで、親権者として子供を監護養育する親が、もう一方の親に対して監護養育のための費用を請求できるものです。ただし、いつまで払うかは、家庭や子どもの状況によって変わります。高校卒業後、大学に進学する場合は大学を卒業する概ね22歳まで、就職する場合は高校卒業まで、など、話し合いによって決定します。子供の進路の希望を聞いたうえで、夫婦で十分に話し合って決めましょう。

(4)高校卒業、成人式などのイベントへの非親権者の参加

高校卒業や成人式は、子供にとって一生に一度の晴れ舞台です。離婚して、離れ離れになった親にも祝ってもらいたいという子供は多いでしょう。面会交流権として月に一度など決めている場合でも、こうしたイベントには子供のために話し合いをして柔軟に対応できるようしましょう。

まとめ

今回は、高校生の子供がいる夫婦が離婚する場合に、子供に与えうるストレスや心の負担、その解消方法についてお伝えをさせていただきました。反抗期や思春期で親から離れたように見えても、高校生はまだまだ子供です。また、離婚しても、親子の関係は同じです。

高校生の子供をできるだけ傷つけないように離婚したい、離婚する際に子供の親権を取りたい、子供の将来や進学を考えて養育費をきちんと請求したいなどお悩みの場合は、離婚の専門家である弁護士にお気軽に相談してみてください。

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