1. 不倫慰謝料請求ガイド
  2. 弁護士への相談のタイミング

絶対に失敗しないためには?離婚問題で弁護士に相談・依頼するタイミングについて解説

「離婚を考えて夫・妻と交渉をしているが、なかなか上手に交渉がすすまない」
このような場合には、弁護士など離婚に関する専門家に対する相談や依頼を検討すると思います。
相談や依頼についてですが、まずは自分でインターネットや書籍の情報をもとに手続きを進めていき、どうしても自分では無理だと思ったタイミングで弁護士に相談・依頼をしようとしている方がいます。
しかし、相談・依頼のタイミングが「手遅れ」といえるケースがかなりの割合であるのをご存知ですか?

そこで、このページでは、相談・依頼をするタイミングを逸したために離婚問題を有利に解決することに失敗した事例を見ながら、相談・依頼をするベストなタイミングについてお伝えします。

完全にタイミングを逸した!離婚問題を弁護士に相談・依頼しないで大失敗3選

まずは、離婚問題を弁護士に相談・依頼をするタイミングを逸した結果、離婚問題について著しく不利になってしまった3つの実例を見てみましょう。

(1)証拠を消された

Aさんは専業主婦なのですが、数ヶ月前より夫が仕事で忙しくなり自宅への帰りが遅くなっていることに不信を覚えていました。
ある日帰りが遅くなるという連絡をもらったので、近くにいたことから会社まで差し入れをもっていったところ、会社に行っても「すでに退勤しています」と言われ、夫と会えませんでした。

実はこのときすでに夫は不倫をしており、仕事で忙しいとしながら、会社の同僚と仕事帰りにラブホテルに行くなどの行動をとっていたのです。
会社より妻が会社に訪問していた事を知らされた夫は、ただちに過去のメールやSNSの通信履歴を消去し、不倫相手にもいつものような行動がしばらくできないことを伝えます。
自宅に戻った夫は妻から詰問を受けますが、「同僚および取引先と食事に行っていた。会社にはいなかったが仕事の一環だ」という風に言われてしまいます。
逆に、夫は自分を疑うような行動をした妻を責め立てるようになり、夫婦関係は悪化します。

その結果、妻は実家に帰ることになり、その後夫は不倫相手と関係を戻します。
離婚の際には、妻は夫が不倫をしていた旨を主張しても、何らかの証拠が残っていなかったため、離婚調停では妻が夫を疑い一方的に家を出ていったと判断されました。
この時点で妻は弁護士に相談をしましたが、弁護士としては夫の不倫を疑う証拠がない以上、不倫があったとして離婚をするのは難しいと伝えるしかありませんでした。結果、1年の別居後、妻は一切慰謝料を請求することができずに離婚をすることになりました。

(2)離婚届にハンコを押した

Bさんは、わがままな妻との結婚関係をうまく維持できなくなり、双方合意の上で離婚届にハンコを押し渡しました。
このとき口約束で、財産分与・慰謝料といったものは請求しないと約束したのですが、離婚をして3ヶ月後に妻は財産分与・慰謝料を請求してきました。

実はこのとき元妻はすでに別の男性と暮らしており、金銭的な要求をするようにその男性にお願いされた元妻が、財産分与・慰謝料を主張してきたのです。
そこで夫は弁護士に相談したのですが、慰謝料については争う余地があるとしても、財産分与については応じざるを得ないという状況でした。結果、夫は財産分与に応じることになりました。

(3)調停・裁判で不利な事実を陳述

Cさんは妻から離婚裁判を申し立てられていたのですが、不利になったら弁護士を頼もうと考えており、当初は独力で裁判をすすめていました。妻は不倫をしており、その事が発覚したCさんはその時に妻に暴力をふるってしまいました。その時に妻は怪我をして病院で治療を受け、警察沙汰になっていました。

妻からの主張としては、離婚の原因は夫のDVであるという主張だったのですが、Cさんとしては、妻の不倫が発覚しついカッとなって手をあげてしまっただけで、まだ妻とは関係回復ができると考えていました。
裁判では夫の主張により不倫があったのかという事と、妻の主張によりDVがあったのかという事について争われていました。

当初は不倫を認めていた妻は、弁護士に相談・依頼をしてから不倫の事実を一切否定し、DVを主張することになります。
妻の不倫についての証拠はなく、逆に怪我をさせて警察による取り調べを受けて・診断書が提出されている状況だったため、裁判で夫は「私も根が古い人間なんで殴るときは殴る」というような主張をしてしまい、裁判官にDVをする人だという印象を持たれてしまいました。
その結果、裁判では夫のDVによって夫婦関係が悪化をしたという認定をされてしまい、離婚が成立した上に、多額の慰謝料の支払いをすることになってしまったのです。

3つの事例を解説。離婚問題を弁護士に相談・依頼する理想のタイミングは?

以上、3つの失敗事例についてお伝えしました。

  • 1番目のAさんの事例では先に不倫の証拠を掴んでから行動していればよかったといえます。
  • Bさんの事例では不倫の証拠をつかみ、離婚時に慰謝料・財産分与の請求は一切しないという内容の文書を作成したタイミングで離婚届けにハンコを押していれば、余計な請求を受けなかったかもしれません。
  • Cさんの事例では、裁判上の主張を適切に行うことができないような事例だったので、裁判開始前のタイミングで弁護士に依頼していれば、もっと有利に離婚をすることができた可能性があります。

たとえば、不倫・浮気をしている方は、相手にバレないように行動しているのに対して、されている方としては不倫について何も知らなければ情報がないのが通常です。
ということは、当事者の間で情報量に差があるという事です。そのため、離婚をめぐる行動をするにあたっては、早い段階から適切に対処ができなければ、不利になることがあるのです。

弁護士に依頼をすると法律面で助けてもらえるのは当然ですが、何よりも第三者として、専門家として冷静に行動をしてくれます。弁護士は、自分で交渉すると余計な感情が入ってしまい、相手との交渉が不利に働くことを防いでくれます。
そのため、弁護士に相談をするタイミングは、少なくとも具体的な行動を起こす前から行っておき、冷静な交渉ができないと感じたときには早めに依頼をするのが良いでしょう。

ただ、弁護士に相談をするには費用がかかることから、なかなか相談・依頼ができない…と思う方も多いと思います。確かに、一般的には弁護士に相談をするには30分5,000円~の相談料が必要なケースが多いです。
しかし、昨今では都市部を中心に、個人の法律相談については相談料を無料とする事務所も増えましたし、市区町村の無料の弁護士による法律相談や都道府県の弁護士会・法テラスなどを利用すれば無料で相談をすることもできますので、積極的に活用するようにしましょう。

離婚問題を相談すべき弁護士はどのような人か?

離婚問題は早めに弁護士に相談・依頼すべきなのですが、医者に内科・外科などの専門領域があるように、弁護士にもこの分野に強い・弱いといったものがあります。
弁護士の仕事の分野について大きくは「企業法務」「個人法務」に分類されており、離婚のような個人の法律関係については「個人法務」に分類されます。
とはいえ、離婚に関しては上述したように証拠の収集が不可欠で、離婚問題に強い弁護士であれば、ほとんどのケースで不倫の証拠を集めるのが得意な探偵と協力関係にあります。

現在では弁護士も広告を法規制の範囲の中で自由に行うことができるようになっているので、離婚問題に取り組んでいる場合にはホームページを中心とした営業活動をおこなっております。
ですので、離婚問題に強い弁護士かどうかをホームページで判断するのが良いといえるでしょう。

離婚問題を弁護士に依頼しない!?他の専門家への相談は意味があるのか

離婚問題については実は様々な専門家が相談に応じています。実際にはどのような事をしてい流のか、そして相談は意味があるのかを知りましょう。

(1)弁護士

前提として弁護士が離婚問題に対してどのような事をしてくれるのかを知りましょう。
離婚にあたって、相手と離婚・慰謝料・親権・養育費などの問題について交渉をしたり、不倫相手に慰謝料の請求をしたり、離婚後の養育費の不払いについて裁判・強制執行を行ったり、といった行為は弁護士法72条所定の法律事務という事になります。
そのため、報酬を得てこれらの行為の代理を委託することができるのは、法律の規定がない限り弁護士だけなのです。

後述するように行政書士には一部の書類の作成に関する権限があるのですが、相手との交渉ができません。
離婚問題・不倫の慰謝料請求のようにどうしても感情的になりがちなものについては、代理人を入れることで冷静に交渉してもらうことは、問題解決のための大きな助けになります。

法的な問題について少しでも不安がある場合には、弁護士に相談・依頼するのがベストといえます。
ただ、弁護士は法的な問題の専門家であって、証拠写真の収集や当事者のメンタルケアなどのカウンセリングは専門外といえます。
しかし、離婚問題に詳しい弁護士であれば、必要な専門家を紹介してれる場合もありますので、相談の際に紹介を依頼してみましょう。

(2)夫婦問題カウンセラー・離婚カウンセラー

夫婦関係について問題がある場合や、離婚をするかしないかについて悩んでいる場合に相談に乗ってくれる民間資格のカウンセラーに、夫婦問題カウンセラー・離婚カウンセラーといった方がいます。
不倫をされた場合やDVの被害を受けている場合には、離婚や損害賠償などの法的な請求をするにも、精神面にボロボロで冷静に一つ一つ行動に移すのが困難な事が少なくありません。

カウンセラーの中でもこれらの民間資格を持っている方たちは、悩み相談をするためのカウンセリング技術だけではなく、夫婦関係の改善・離婚するかどうかの気持ちの整理・離婚に向けて必要な行動・離婚についての法的な基礎知識などを有しています。
そのため、精神的なサポートを受けながら、問題をどのように解決していくかを一緒に考えてくれる存在になってくれるでしょう。
離婚問題に特化したカウンセラーなので、離婚問題に詳しい弁護士や証拠収集のために役に立つ探偵を紹介してくれる可能性も非常に高いといえます。

(3)行政書士

行政書士は、法的な書類の作成の専門家である国家資格です。離婚をするにあたっては、協議離婚で離婚する場合には離婚協議書の作成が不可欠であるといえます。
行政書士は行政書士法に基づいて、権利関係を証明する書類の作成を行うことができ、離婚協議書の作成を通じて離婚問題のサポートをしている行政書士も居ます。

離婚全般については弁護士には依頼をしない、という選択をしたとしても、離婚協議書の作成については、後に慰謝料・養育費の支払いが行われなくなったときのためにきちんと作成しとくことが望ましいといえます。
また不倫相手に内容証明を送る、離婚後の元夫・元妻の慰謝料・養育費の不払いに対して内容証明を送るという事もサポートしてくれます。
ただし、相手との交渉を代理してもらうことはできませんので注意が必要です。

(4)司法書士

同じ「書士」という単語がつく法律の国家資格を持っている人としては司法書士という方がいます。こちらは、主には不動産や会社の登記に必要な法務局への提出書類および、法律によって裁判所に提出する書類の作成権限を有しています。

行政書士と間違えやすいのでこちらで紹介していますが、裁判所に提出する書面の作成代行ができることから、離婚調停・離婚裁判に関与できなくはないのですが、依頼者に代理して裁判への出廷をすることなどはできません。離婚に関与している司法書士という行政書士資格取得者で離婚分野にも力を入れ居ている人でもない限り、対応できないのが実情です。

(5)探偵

相手の不倫を追及するにあたっては証拠の存在が不可欠といえます。メールのやりとり、LINEをはじめとしたSNSでのやりとりといったものも証拠になるのですが、不倫を証明する一番の証拠はラブホテルに不倫相手と一緒に入っていく・不倫相手の自宅に入っていくような写真です。
こういった写真の撮影をするためには、相手に気づかれずに尾行をすることが不可欠です。また、明確に夫・妻であるという事を証明できる写真を撮影できなければなりません。その専門家である探偵に証拠の取得のみを依頼することは有益であるといえるでしょう。

(6)市区町村などの相談機関

男女平等という事が言われるのが当たり前になってきたとはいえ、妊娠・出産などで仕事をする上では男性より不利であるのが女性です。
ひとたび専業主婦やパートなどの職業につくようになると、夫が働くことができなくなった・DVをするようになった、子供を養育しているにも関わらず夫から養育費をもらえなくなったといった場合で、かる頼れる人が周りに誰もいない場合、生活に困難を来すことになります。
そのような女性を守るために、市区町村などの地方自治体で相談窓口を設けています。

たとえば、東京で一番人口が多い世田谷区だと、「世田谷区立男女共同参画センターらぷらす」「世田谷区DV相談専用ダイヤル」「女性のための悩みごと・DV相談」といった相談窓口があり、東京都にも女性相談センターがあります。
また、大阪市には「女性総合相談センター」・「大阪市配偶者暴力相談支援センター」「クレオ大阪」といった施設があり、大阪府にも「女性相談センター」があります。

このような施設では、職員や弁護士が無料で相談に乗ってくれたり、DVの被害にあっていたりするような場合にシェルターと呼ばれる避難施設を提供してくれ、夫から身体を守ってくれることになります。

また、離婚後に子を養育しながら夫から養育費をもらって生活をしていく場合に、夫からの養育費が途絶えた場合には児童扶養手当をもらうことになります。そういった相談を行うこともできます。
また、うつ病などの精神疾患を抱えるに至り、独力で生活できなくなってしまったような場合には、生活保護を受ける必要がある場合もあります。
このような行政によるサポートを受けるためには、なるべく早くから相談をしておくことによっていざとなった時にスムーズに手続きを受けられます。弁護士への相談と同様に、早め早めから相談をしておくのが良いでしょう。

まとめ

このページでは、弁護士への相談のタイミングについてお伝えしてきました。離婚にまつわる諸問題は、一瞬ですべての事が発生するわけではなく、徐々にいろんなものが進行します。
苦しくなったら弁護士に…と思っていても、もうその時には手遅れ、という事にもなりかねません。
なるべく早めに弁護士に相談したり、その他の専門家に相談したりすることによって、有利に離婚の話を進めるようにしましょう。