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離婚相談を誰にすべきか|男性・女性におすすめの専門家

この記事を読んでくださっている方の中には、配偶者の不倫や離婚について悩んでいるけれど、誰に相談したらいいかわからないという方も多いと思います。相談したいけれど、どのタイミングで弁護士に相談できるのかわからない、法律問題ではなく漠然とした相談がしたいという方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、相談すべき先を誤ると、離婚問題がこじれたり、思うような結果に至らなかったりする可能性もあります。
そこで今回は、離婚相談をすべき専門家について、男女の特性を踏まえて解説したいと思います。

離婚相談するタイミングとは

みなさんの中には、「離婚をすべきかどうか決めかねているのに相談できるのか」「いつ相談するのがいいタイミングなのか」など、離婚相談をする時期について悩んでいる方もいらっしゃるかと思います。
離婚相談すべきタイミングは、離婚を検討している、「今」です。できるだけ早く専門家に相談した方が、取るべき対応方法を考え、よりスムーズな離婚のために効果的な場合が多いです。特に、次のようなケースでは早めの相談が望ましいと言えるでしょう。

  • 夫や妻の不倫で離婚を考えているが、不倫の証拠がないケース
  • 夫や妻の不倫の確実な証拠があるが、離婚をすべきか悩んでいるケース
  • 夫や妻のDVに悩んでいて離婚したいが怖くて言い出せないケース
  • 夫や妻から離婚を切り出されたが応じたくないケース
  • 離婚を検討しているが幼い子供がいるケース

このように、離婚相談はできるだけ早くすべきですが、タイミングによって相談すべき専門家に応じて、得られる効果が変わることがあります。
そこで、続いて専門家別に相談する特徴をみていきたいと思います。

誰に離婚相談すべきか、相談相手別のメリット・デメリット

(1)親・義両親

親は、最も身近な相談相手です。実親に相談するメリットとしては、自分の見方になってくれ、離婚後のサポートなども相談できることがあります。離婚を決めている場合、親からのサポートは離婚後の生活を確保する上で非常に有効なので、子供がいる場合の親権獲得などにも有利に働くことが多いです。

また、義両親に相談することで、離婚の話合いの間に立ってもらったり、配偶者に問題がある場合に諫めてもらえたりする可能性があるメリットがあります。
他方で、親は専門家ではないこと、関係が近いだけに、相談することで余計話がこじれたり、本来離婚するほどではなかった夫婦仲が悪化したりする恐れもあります。
実親、義両親問わず、相談する場合は客観的な視点を忘れないようにしましょう。

(2)友達

離婚のことで親に心配させたくないけれど、友達ならば気軽に相談ができるという人は多いかもしれません。
友達には気軽に相談できること、相談することで自分の考えを整理できること、離婚の不安や不満に同調してもらえて気分が救われるメリットがあります。

反面、友達も専門家ではなく、また後述する弁護士などのように守秘義務がないので、相談した話がママ友や他の知人にも広まる可能性があるデメリットがあります。
友達に相談する際は、信頼できる相手であること、相談場所は他に話の漏れにくい個室の飲食店や自宅などにするよう配慮しましょう。

(3)役所の相談窓口

各市区町村などには、離婚後の生活に関わる相談ができる窓口があります。
例えば、離婚後の戸籍の手続きや、子供がいる一人親世帯を支援する児童扶養手当制度の相談、有利な条件でお金を借りられる母子及び父子福祉資金貸付金など、家族の状況に応じた扶助制度や手続きの相談が可能です。

福祉課、市民課、子育て支援課など名称はさまざまですが、まずは役所に問い合わせてみましょう。こうした支援制度の相談を離婚前にしておくことで、離婚後の生活を確保しやすくなったり、子供がいる場合の親権の獲得に役立てたりすることもできるので、早めの相談をお勧めします。

(4)離婚カウンセラー

離婚カウンセラーとは、夫婦問題カウンセラーとも呼ばれる民間資格で、特定非営利活動法人(NPO)日本家族問題相談連盟が認定しています。
離婚だけでなく、夫婦問題全般の相談に対応しているので、離婚について具体的な気持ちが固まっていない状態や、漠然とした不安についても相談できるメリットがあります。
また、メンタルケアについても相談できるので、気持ちを落ち着けて状況を検討できることもメリットのひとつでしょう。

反面、デメリットとしては、あくまでカウンセラーなので、具体的な法律問題が絡む離婚相談などには乗ることができない点があります。
離婚カウンセラーに相談する際は、経験が豊富なこと、そして今後離婚を勧めていくにあたり弁護士などの資格者と連携しているカウンセラーを探してみましょう。

(5)探偵・興信所

探偵に離婚相談をすることに違和感がある方もいるかもしれませんが、離婚原因に配偶者の不倫が疑われる場合などには有効な相談相手になります。
探偵や興信所に依頼をすると、不倫の写真や動画などの証拠資料や、不倫相手の情報などを調査報告書として受け取ることができ、この報告書は離婚裁判なった場合に有利な証拠として提出することができます。

逆に、証拠がない場合は離婚するにしても円満な離婚につなげることが期待できます。
夫婦関係に不安がある場合は、探偵というご自身の生活とは無関係のプロに依頼することで、不倫の証拠があってもなくても次のステップに進めるメリットがあります。

反対にデメリットとしては、探偵に依頼すると費用が掛かることがあげられます。ぼったくりや依頼をネタにゆするような探偵は昨今、減っていると言いますが、トラブルを避けるために、必ず都道府県の公安委員会に届け出をしている探偵を選んで相談しましょう。

(6)弁護士

弁護士は、国家資格を有し、日本弁護士連合会と各都道府県の弁護士会に所属している法律の専門家です。
弁護士に離婚を相談するメリットは、離婚に関するすべての問題、具体的には慰謝料請求、財産分与、年金分割などのお金の問題、親権や養育費などの子供の問題などを相談できることがあげられます。

また、代理人として本人に代わって交渉をしてもらえるので、配偶者と話したくない場合に代わりに話し合ってもらえますし、調停や裁判になった場合には代わりに出廷してもらえることも大きなメリットです。
法律家には司法書士や行政書士もいますが、金額に制限なく扱え、代理人として裁判ができるのは弁護士に限られます。

弁護士に相談するデメリットとしては、法律の専門家なのでメンタル面での相談に向かないこと、また弁護士に実際依頼する場合には費用が掛かることがあります。
しかし、最近は最初の法律相談は無料という弁護士も多いので、まずは気軽に相談してみることをおすすめします。

男性でも無料で離婚相談できる弁護士の見つけ方

離婚は男女問わず関わる問題です。そのため、上記でご説明した相談相手は、男女問わず利用することができます。
しかし、離婚問題については、男性は女性に比べて周りに相談しなかったり、離婚問題を相談することを恥と感じたり、相手の言い分をすべて受け入れることを潔いと考える人が多い傾向にあります。

弁護士のホームページも、従来は女性寄りのサイトが多かったのも事実ですが、相談については男性も女性も同じです。
弁護士が相談者の性別によって不利な相談をするようなことはありません。
また、昨今は男性用の相談窓口やサイトを設けている弁護士事務所も増えています。

弁護士との離婚相談の効果を上げるためにやっておくべき準備とは

弁護士に離婚問題を相談する場合、何時間も相談できるわけではありません。多くの事務所が無料の場合は30分ないし1時間、有料の場合は1時間あたり1万円+税金というのが、日弁連が出している相談料の基準です。
となると、限られた時間でできるだけご自分に合ったアドバイスを受けるためには、できるだけ相談に向けた準備をしておくことがポイントです。
具体的には、次のような点を意識してみてください。

  • 離婚したい気持ちは確かか再度検討しておく
  • 離婚の原因が何かを明らかにしておく
  • 離婚原因が不倫やDVなど慰謝料が発生するケースの場合証拠があれば用意しておく
  • 慰謝料を請求する場合、いくらくらいが希望なのか検討しておく
  • 離婚の意思が固い場合、財産がどの程度あるのか把握しておく
  • 未成年の子供がいる場合、親権をどうしたいのか気持ちを整理しておく
  • 離婚後に受けられる家族のサポートがあるか確認しておく

これらの事情を弁護士に伝えることで、具体的に今後どう行動すべきかというアドバイスを受けたり、弁護士に依頼したりした場合はどのくらいの費用がかかるのかという今後の対策の見通しを立てることもできます。
もちろん、上記がなくても大丈夫です。弁護士に相談し、過去の様々な事例を基にしたアドバイスを受けるだけでも、今後の生活に向けて良い成果が得られることは間違いありません。

なお、離婚は弁護士を立てなくても、ご自身で裁判をすることが可能な「民事事件」という類型です(犯罪を起こして刑罰を受ける「刑事裁判」の場合は必ず弁護士を立てなければいけません)。
しかし、実際に弁護士に依頼するかどうかは別として、相談してアドバイスを受けておくことはご自身の安心につながります。まずは気軽に相談してみることをおすすめします。

まとめ

今回は、離婚の相談相手でお悩みの方のための様々な相談窓口や、メリット・デメリットをお話しさせていただきました。
離婚に向けた状況によって、相談に適した相手が変わることを初めて知ったという方もいらっしゃるかもしれません。

中でも、弁護士への相談は敷居が高いと感じられる方も多いかもしれませんが、離婚に向けて実際に動く場合には、まずは一度相談してアドバイスを受けておかれると、取るべき対応が見え、ご不安の解消につながると思います。
離婚でお悩みの方は、まず一度お気軽に相談されてみてはいかがでしょうか。

不倫慰謝料請求に強い弁護士

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