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社内不倫をより確実かつ穏便に解決する方法について徹底解説

配偶者が職場で働いているうちに、社内の異性と不倫関係に陥る…。「自分の配偶者に限ってそんなことない」と安心できるでしょうか?社内不倫に陥るきっかけは、職場の身近なところにあります。今回は、配偶者が社内不倫をしているサインや社内不倫が発覚した場合の対処方法についてご紹介します。

社内不倫は職場恋愛トラブルの3割を占める

営業職やサービス業など仕事にはいろんな種類がありますが、みなさんは一日の大半を職場で過ごしていることと思います。平日は、職場の同僚や上司・部下など、仕事上でつながりのある人と接している時間が、家族と過ごす時間よりも多いという人もいるのではないでしょうか。

多くの時間をともに過ごす人、特にそれが異性の場合、職場恋愛に発展することもあります。日本法規情報がインターネットで実施した「職場恋愛に関するアンケート調査」(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000162.000006827.html)によると、職場恋愛を経験したことがあると答えた人は44%とのことでした。

さらに「職場恋愛で自身または知人がトラブルに遭ったことはありますか?」という質問に対し、25%の人が「ある」と回答。「どんなトラブルに遭いましたか?」という質問で一番多かったのが「不倫」で、回答者の31%が回答しました。

結婚後も女性が引き続いて働いたり、一度は仕事を辞めて専業主婦になっても、子育てが一段落して職場復帰したり、パートなどで働き始めたりして、夫婦共働きの家庭は増加傾向にあります。また、国も女性の社会進出を後押ししています。夫婦ともに職場で過ごす時間が長くなると、職場恋愛=不倫に陥るケースは男女ともに可能性があります。実際、司法書士事務所や探偵事務所などに持ち込まれる不倫や浮気に関する案件、特に社内不倫は増加傾向にあります。

社内不倫が始まりやすいシチュエーション

一日の大半を過ごす職場で、異性が深い仲になるのはさほどハードルは高くありません。社内の人間関係として、大きく「上司・部下(先輩・後輩)」と「同僚」に分かれますが、社内不倫が始まるシチュエーションはいずれの場合も共通しています。では、具体的なシチュエーションの例を挙げてみましょう。

(1)残業で二人きりになる

いつも、決まって残業しているメンバーはいるものです。なんとなく連帯感が芽生えて、残業中にお茶を飲んだり、仕事上がりにご飯を食べたりするといった交流が生まれます。

ある日、そんなメンバーの中で、男女が二人きりで残業することになったら…。話はいつも以上にはずみ、仕事終わりに一緒にご飯を食べに行って、そのまま勢いで不倫関係が始まることもあります。

(2)飲み会や社員旅行

飲み会や社員旅行など、会社を離れてコミュニケーションを図る場では、一緒に働く人間の素の部分が見えやすくなります。怖そうな上司や先輩が、実は気さくな人柄だったり、旅行でのファッションがかわいかったり…。そのギャップが大きいほど、人は相手に関心を持ち、惹かれていきます。

(3)一緒に外回りの仕事・出張をする

上司・部下や先輩・後輩の関係にある二人が不倫関係になるシチュエーションで多いのが、上下関係にある者同士が一緒に社外に出て仕事をするパターンでしょう。移動中や食事を共にすることで、社内では見られないお互いの意外な素顔が垣間見えることで、親近感を覚えます。宿泊を伴う出張では、夜に二人きりでお酒を飲む機会もあり、そのままいい雰囲気になって男女関係に…ということも十分あり得ます。

(4)同じプロジェクトチームになる

ひとつの大きな仕事をともに手がけることで、必然的に一緒にいる時間は長くなります。プロジェクトが無事終了するまでには、トラブルや挫折を味わうことも少なくありません。失敗に対して厳しくも温かく接してくれる上司・先輩や、励ましてくれる同僚…そんな異性に好意を抱くことは簡単に想像できるでしょう。

また、先述の例と重複しますが、チームで飲み会をしたり、残業をしたりすることも多く、連帯感が高まっているなかで、特定の異性と関係が深まる可能性が高くなります。

社内不倫している配偶者の行動パターン

では、配偶者の社内不倫を見抜くことはできるのでしょうか?今までと異なる行動を取るようになると、要注意です。具体的には、以下のようなことがらがあげられます。

(1)深夜帰宅や出張、休日出勤が増える

これまでは、深夜に及ぶ残業や宿泊を伴うような出張はさほどなかったのに、急に増えたなら、ウソをついて異性と過ごしている可能性があります。また、繁忙期でもないのに、休日出勤が増えた場合も同様です。

(2)身なりに気を遣うようになった

男性の場合、今までファッションに無関心だったのに、洋服をこまめに買うようになったり、ヘアスタイルを気にするようになったりすると、配偶者以外の異性を意識していることを疑いましょう。

女性の場合は、ファッションの傾向が変わったり、今までよりもメイクが念入りになったりすると要注意です。

(3)スマホを配偶者に見られないよう気を配る

「スマホを無造作にテーブルの上に置いていた人が、急に画面を伏せて置くようになった」「通知画面や通知音が出ない設定に変えたのか、スマホに何も表示されないし、音も鳴らなくなった」「通知が来ると、配偶者から離れた場所でスマホを見るようになった」など、スマホの扱いにこれまでと変化が見られる場合は、異性と連絡を取り合っている可能性があります。

スマホの扱いの変化は、社内不倫のサインとしてはいちばん確実なものです。以前はスマホを部屋に放置していたのに、肩身離さず持ち歩くようになった場合は、「最近、スマホをよく気にしているけど、何かあったの?」と尋ねてみてはいかがでしょうか。

社内不倫がバレてしまうキッカケ

配偶者がこっそり社内不倫しているつもりでも、職場の人にバレることはあります。本項目では、社内不倫がバレるキッカケについて解説していきます。
配偶者の社内不倫に心当たりがある方は、ぜひ目を通してみてください。

仕事後に二人でいるところを目撃される

配偶者が仕事後に不倫相手と会っていると、職場の人に目撃されて社内不倫がバレるかもしれません。既婚者でありながら退勤後に異性と二人きりでいれば、社内不倫を怪しむ人がいるでしょう。

たとえば、配偶者が不倫相手と一緒に帰宅していたり食事に行っていたりすると、職場の人から社内不倫を疑われやすいです。職場で「不倫しているかもしれない」と噂されて、社内不倫がバレる可能性があります。

SNSの投稿が不倫相手と被ってバレる

配偶者と不倫相手がSNSで似た内容を投稿していることが原因で、職場の人に社内不倫がバレる可能性もあります。SNSは非公開に設定していない限り、誰でも投稿を見られるからです。配偶者と不倫相手のSNSをフォローしている職場の同僚が、投稿を見て社内不倫に勘づくかもしれません。

希望休をがよく被っていると気づかれる

配偶者と不倫相手の希望休がよく被っていることは、職場の人に社内不倫を疑われるキッカケになり得ます。勤務表を職員に共有している職場では、職員同士がお互いの勤務状態を確認できるからです。「休みを合わせて不倫しているのでは」と、社内不倫に勘づく人が出てくるかもしれません。

親しげに話している姿を見て怪しまれる

配偶者と不倫相手が親しげに話している姿を見て、社内不倫を疑う人がいるかもしれません。社内不倫するほどの関係の男女であれば、自然と親密な雰囲気を醸し出していることがあるからです。以前より馴れ馴れしい口調だったりボディタッチが増えたりしたことで、社内不倫がバレることもあります。

関係を知っている人にバラされる

配偶者が職場の人に社内不倫について相談している場合、第三者に口外されるリスクがあります。「ここだけの話」と言って、内緒話を黙っていられずに話してしまう人は少なくないからです。

以上のように、バレるリスクがあるにもかかわらず、配偶者が社内不倫する可能性はあります。なぜ不倫してしまうのかを詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。

社内不倫が発覚して行動を起こす前に注意すべきこと

配偶者に社内不倫の疑いがあれば、探偵事務所などに調査を依頼、あるいは配偶者本人に問いただすことになるでしょう。その結果、社内不倫が事実だったら、あなたはどうしますか?

「配偶者と不倫相手の勤務先に社内不倫を告発して、不倫相手を退職にしたい!」と思う人もいるでしょう。しかし、勤務先に社内不倫の事実を告げると、さまざまなリスクがあります。どのようなリスクがあるか、見てみましょう。

(1)不倫相手の解雇や配置転換は要求できない

配偶者とその相手が務める会社に対し、あなたが不倫相手の解雇や配置換えを要求する法的権利はありません。むしろ、その会社の人事権に不当に介入したとみなされ、業務妨害等の罪に問われる可能性があります。

(2)配偶者と不倫相手のプライバシーを侵害する可能性がある

配偶者とその不倫相手の関係について、会社はその事実を知らないか、噂程度だった場合、あなたの告発によって社内不倫の事実が明るみになり、2人のプライバシーを侵害することになり、訴えられる恐れがあります。

(3)配偶者が会社に居づらくなり、あなたに経済的影響を及ぼすことも

あなたが配偶者の社内不倫を会社に告げることで、会社は配偶者にペナルティを課す可能性があります。不倫をしていることは私生活上の問題であり、会社の業務に直接関係はないため、不倫そのものが処罰の対象になることはないでしょう。

しかし、「企業の秩序が乱れた」として、不倫を懲戒の理由として認めた判例が過去にあります。社内不倫の場合、「企業の秩序を乱すこと」に当たる可能性があります。ただ、懲戒解雇はハードルが高く、むしろ減給や降格処分になるほうが多いでしょう。

もっとも、減給処分にとどまったとしても、会社に居づらくなって退職するケースが多いようです。あなたが不倫相手への嫌がらせの気持ちで社内不倫を告発した場合、配偶者が会社にいられなくなり、あなたも経済的に苦しくなるリスクを考えておかなければなりません。

社内不倫問題をより確実かつ穏便に解決する方法

一時の感情に流されて、配偶者と不倫相手の勤務先に社内不倫を告発することは得策ではありません。あなたと配偶者、不倫相手の間で問題を解決するようにしましょう。

不倫問題の解決策とは、慰謝料を請求することです。あなたが配偶者との結婚関係を続けたい場合は、慰謝料請求に加え、不倫関係の解消を求めます。不倫の慰謝料は不倫期間の長さや関係を持った頻度などによって変わりますが、数10万~200万円が範囲とされています。

結婚関係を継続する場合は、不倫相手に不倫関係の解消を約束させるために示談書を取り交わします。あなたが配偶者と離婚する方向で話が進んでいる場合は、不倫相手への慰謝料請求と並行し、離婚に向けての話し合いを進めます。

慰謝料の請求や示談交渉、離婚の話し合いは、当事者同士だけで進めるには難しい問題があります。慰謝料請求書や示談書の作成には、法律の専門的な知識が必要となるほか、あなたにとって、配偶者の不倫相手と顔を何度も合わせることは苦痛なことでしょう。そこで、行政書士や弁護士のサポートを受けながら、問題を解決することをおすすめします。

ただし、不貞行為(法律上、「不倫」を指す言葉)に伴って慰謝料を請求できるのは、不倫相手があなたの配偶者を既婚者だと知っていた場合に限られます。既婚者だとわからずに関係を持った場合は、不貞行為に該当しないので気をつけましょう。

まとめ

社内不倫は、ちょっとしたきっかけで誰にでも起こりうるできごとです。就業時間や身なり、スマホの扱いなど、配偶者の行動で急に異なる点が目に付いたら要注意。注意深く観察したり、探偵事務所などに依頼したりして、社内不倫をしているか確かめましょう。

ただし、社内不倫が事実であったとしても、配偶者の会社に告発することはNGです。あなたが法律違反を犯してしまうリスクがあります。専門家のサポートを受けながら、当事者間で問題を解決するよう心がけましょう。

不倫慰謝料請求に強い弁護士

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