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浮気相手が同性だったら?どこから不倫?慰謝料請求の方法を解説

こちらのホームページを見ていただいている方の中には、夫や妻の不倫や浮気でお悩みの方が多いと思いますが、中には、夫や妻が同性の相手と浮気しているという方もいらっしゃるのではないでしょうか。異性と結婚していながら、配偶者が同性愛の相手と浮気や不倫している事実に、異性との不倫以上に悩む方は実際いらっしゃいます。

しかし、日本では公になりにくいケースであるだけに、相談できずに苦しんだり、慰謝料を請求して離婚できるのかなど、疑問をお持ちの方も少なくありません。そこで今回は、夫や妻が同性と浮気や不倫している場合に、そもそも不倫にあたるのかどうか、また慰謝料請求できるのかなどについて解説したいと思います。

夫や妻が同性と浮気―不倫になるか

夫や妻の浮気相手が同性愛の相手だった場合、「法律的な不倫」には当たりません。「法律的な不倫」は、あとで詳しくご説明しますが、原則として異性間で挿入を伴う性行為があったことをいい、これを「不貞行為」といいます。そのため、同性愛の関係では、法律が想定している不貞行為には当たりません。他方で、「不倫」は一般的な概念なので、キスから、デートから等々、人によって基準はさまざまです。

ですので、配偶者が同性愛の相手と浮気していた場合、人によって「同性愛でも不倫に当たるのでダメ」と考える分には構いませんが、法律的には不倫にならないということになります。では、そもそも不倫とはどういう行為をさし、同性との浮気ではどういう行為が問題になるのか、もう少し詳しくみていきましょう。

不倫の定義―同性との浮気はどこから不倫?

先ほどお話ししたように、「不倫」の定義は人によって様々です。手をつないだら不倫、キスから浮気、2人で食事に行くことは不倫など、いろいろなお考えをお持ちだと思います。一方で、法律上の不倫は「不貞行為」があったことをいいます。

不貞行為は、性交渉があったことをいい、具体的には挿入を伴う性行為、場合によって射精を伴う性交類似行為を含むと考えられています。では、同性愛でのペッティングや性器以外への挿入行為があった場合はどうなるのでしょうか。この点、現状では同性愛の行為は不貞行為にあたらず、法律上の不倫には当たらないと考えられます。それは、日本の結婚は一夫一婦制がとられているからです。夫婦は、男性1人と女性1人が性的に結びついて人格的な共同生活を営む関係とされていることから、夫婦間には、配偶者以外と性的関係を持たないという「貞操義務」があるとされています。そしてこの貞操も、一夫一婦制を根拠として異性との関係が想定されているのです。

ただし、下級裁判所の判例(東京地裁平成16年4月7日判決)では、「不貞」について「性別の同じ相手方と性的関係を持つことも含まれるというべきである」と示したものもあるなど、今後考え方が変わる可能性もあります。とはいえ、現状では不貞行為つまり法律上の不倫は、異性との関係に関するもので、同性愛の場合は不貞行為にならないと考えていただければよいでしょう。

同性と不倫した場合に離婚・慰謝料請求はできるのか

上記のように、同性との浮気や不倫が不貞行為にあたらないとすると、離婚や慰謝料の請求をすることはできないようにも思えますが、実はそうではありません。

(1)同性との浮気・不倫で離婚を請求する方法

離婚は、夫婦が納得して合意していれば、理由は何でも構いません。しかし、どちらかが離婚に応じないなど、もめて裁判で争うことになった場合には、法律が定める離婚原因に該当する理由が必要です。この離婚原因は法定離婚事由と言われ、次の5つがあります。

  • 不貞行為
  • 悪意の遺棄
  • 3年以上の生死不明
  • 回復の見込みがない強度の精神病
  • その他婚姻を継続しがたい重大な事由

夫や妻が異性と不倫して不貞を働いた場合は、1つ目の「不貞行為」に該当することに問題はありませんが、不倫・浮気相手が同性の場合は、前述のように不貞行為には該当しません。では離婚できないかというとそうではなく、5つ目の「その他婚姻を継続しがたい重大な事由」に該当する可能性があります。これには、性格の不一致をはじめ様々な理由が含まれますが、性の不一致も含まれると考えられます。

配偶者が同性と不倫をしたことが理由で離婚したい場合は、サレ妻・サレ夫側にとって「婚姻を継続しがたい重大な事由」にあたることを主張、立証して裁判所に認めてもらえれば、離婚原因になりえます。裁判でも、結婚後に配偶者が同性愛者と分かり、同性愛の相手と不倫していた事案で、「もはや正常円満な夫婦に戻ることは不可能」として離婚を認めたケースがあります。

(2)同性との浮気・不倫で慰謝料を請求する方法

配偶者が不倫すると、された側はした側と不倫相手に対して慰謝料を請求することができます。それは、上記でお話ししたように、夫婦には配偶者以外の異性とは性交渉をしないという貞操義務があり、これに夫や妻が違反したことで受けた精神的苦痛を、慰謝料というお金で埋め合わせをすることができると考えられるからです。そのため、慰謝料が請求できる不倫は、不貞行為があったこと、つまり異性との性行為があったことが前提となります。

しかし、同性との不倫で慰謝料が請求できないかというと、そういうことはありません。法律では、相手の不法行為によって損害を受けた場合には、損害賠償を請求できるというのがルールです。夫や妻が同性と不倫したケースについて考えてみると、同性愛の不倫・浮気によって夫婦の共同生活が破壊された場合には、サレた妻や夫には損害が生じていると言えます。そこでで、同性愛の相手と不倫した配偶者とその不倫相手に対して、不法行為に基づく損害賠償を請求できると考えられます。なお、裁判でも、実際に妻が同性と不倫したケースで慰謝料の支払いを認めた事例もあります(東京地裁平成16年4月7日判決)。

夫や妻が同性と不倫していた場合に知っておくべき対処方法

夫や妻の不倫相手が同性だった場合には、異性との不倫以上に大きなショックを受け、何もできなくなる方もいるかもしれません。一方で、同性との不倫で離婚や慰謝料の請求をしたくなり、夫婦で合意できずに争うことになった場合には、異性との不倫以上に証明が大変なこともあります。今すぐ動くつもりがなくても今後に備えて対処方法は知っておきましょう。

(1)同性愛の相手との不倫の証拠をあつめておく

異性との不倫では、不貞行為があった証拠、つまりラブホテルから出てくる現場写真や、肉体関係の存在を示したり推認させるメールのやり取りなどが証拠になります。しかし、同性愛の場合は、そもそも不貞行為の概念がありません。そこで、「同性愛の不倫関係が結婚関係を維持しがたい事由に当たること」、「同性愛の浮気によって家庭が崩壊したこと」の関係を立証していく必要があります。たとえば、「友達と旅行に行く」と言っていたのが実は不倫旅行で、それが家族関係にどう影響したかなど、細かな記録を取っておくことをおすすめします。

(2)専門家に相談する

同性愛の不倫は、友人や家族に気軽に相談しにくい方もいるのではないでしょうか。精神的にもショックが大きい上に、離婚や慰謝料の請求を検討する場合は、異性との不倫のケース以上に主張、立証の専門性が高くなることもあります。一人で抱え込まないように、また適切なタイミングで正しい行動を起こせるように、専門家に相談してください。次に、夫や妻が同性の相手と浮気・不倫した場合に相談できる専門家をご紹介するので参考にしてみてください。

同性との不倫で相談すべき3つの相手

(1)探偵

探偵は、同性との不倫がまだ明らかでない場合の相談相手として有効です。「友達と旅行に行く」と言ってよく出かけるけれど、通常の友人関係の範囲内なのかなど、一人では判断しかねるところもあるかと思います。また、同性愛の場合は、発展場(はってんば)といって独特なコミュニティや出会いの場があるので、そういった場所の利用の有無の調査も依頼することができるでしょう。

探偵が調査して作成した資料は、もし離婚や慰謝料の請求でもめて裁判所を利用することになった場合に、証拠として有利に利用することができます。ただし、相談・依頼する探偵は、都道府県の公安委員会に届け出をしていること、ホームページに守秘義務等について明記してあること、費用についてもオープンにしてあること、同性愛の問題に限らず離婚や不貞行為の調査につよい探偵事務所を選びましょう。

(2)離婚カウンセラー

離婚カウンセラーは、民間資格のカウンセラーが幅広い内容に対応するので、配偶者が同性と浮気していて気持ちが動揺しているときや、どうしたらいいかわからないときに相談する相手として適しています。あくまでカウンセラーなので、離婚を勧められたり、慰謝料請求をたきつけられることはありません。

ただ、漠然とした不安感の相談にも乗ってくれる一方で、医療や法律の専門家ではないため、精神科医のような回答や法律家のような相談に対応することはできません。相談する離婚カウンセラーは、NPO日本家族問題相談連盟認定の資格を持つこと、カウンセリング費用が明確でアフターフォローもしっかりしていること、弁護士などの専門家と良好な関係を築いていること、といった条件を満たすカウンセラーを選びましょう。

(3)弁護士

弁護士は法律のプロである国家資格者です。異性の不倫は勿論、同性の不倫であっても、どういうアプローチで離婚や慰謝料を請求していくのか、主張方法や立証に必要な証拠集めなどについても相談に対応することができます。また、代理人として相手と交渉したり、裁判に出廷して弁護活動を行う行為は、弁護士にしかできない行為です。

反対に、何をしたいかわからない、不倫の事実も曖昧といったケースでは、具体的な相談ができないこともあります。同性愛の不倫問題は、不倫行為と損害との因果関係など、主張立証が難しいのが特徴です。お悩みの場合は、不倫や離婚などの家族の問題に強い弁護士に是非相談して下さい。

まとめ

今回は、配偶者が同性の相手と不倫していた場合の不貞行為の考え方や、離婚・慰謝料請求の可否、方法などについて解説しました。同性愛は、日本の法律が追い付かず解釈にゆだねられている点も多いので、ご自身だけで対応するのは大変です。夫や妻の同性愛の不倫でお困りの方は、まずはお気軽に弁護士に相談してみてはいかがでしょうか。

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