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不倫相手が誰かわからない際の浮気調査・身元調査方法と相談先


「夫や妻が不倫しているけれど、相手が誰か分からない」「不倫相手の身元調査をして慰謝料を請求したい」など、配偶者の不倫相手が誰かわからず、悩みを深めている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

いざ、浮気調査や身元調査をしようと思っても、誰に頼めばいいか分からない、費用が心配、自分で調べれられるのだろうかといった不安から、一歩を踏み出せない方もいると思います。

そこで今回は、夫や妻の不倫相手が誰か分からない場合に、浮気調査や身元調査をする方法や、相談できる専門家についてお伝えしていきたいと思います。

不倫相手が誰かわからない場合の身元調査 3つの方法

(1)自分で調べる方法

不倫相手が誰か分からない場合に自分で調べる際には、まずは配偶者の属性を理解することが必要です。

少し前のデータにはなりますが、2013年に全国の20代から60代の男女14,100名を対象に行われたアンケートでは、結婚相手や交際相手以外に性交渉をする相手がいる人のうち、不倫・浮気相手として多いのが、同じ会社の同僚(約21%)、友人の紹介(約16%)、出会い系サイト(12%)という結果でした。
参考:相模ゴム工業「恋愛対象、セックスパートナー、浮気etc.に関するWEBアンケート」2013年1月
https://www.sagami-gomu.co.jp/project/nipponnosex/

つまり、配偶者が会社務めの場合は、不倫相手が同僚の可能性が高いです。別の調査でも、家で不満を抱えている夫や妻が、会社で尊敬してくれる部下や、励ましてくれる上司に恋心を抱き、不倫に発展する可能性が指摘されています。

そこで、不倫相手を調べるには、配偶者の勤務先前で待機してあとをつけて住所を調べ、名前が分かる場合には住民票や戸籍の附票を役所で請求するなどの方法が考えられます。

自分で調べるこれらの方法は、コストが安いというメリットがある反面、デメリットもあります。
具体的には、正当な理由がないのに住民票等を請求して交付させたとして訴えられたり、あとをつけている行為が不審な場合に警察官の職務質問を受けたり、しつこくつきまとうとストーカー規制法違反に該当するとして被害届を出される恐れがあります。

(2)探偵や興信所に調べてもらう方法

不倫相手が誰か分からない場合に、調査のプロである探偵や興信所に頼むのは有効な方法です。
費用はかかりますが、不倫相手を調査する一環で、不貞行為の事実を示す証拠も調べてもらえれば、探偵などから受け取る調査報告書は、離婚したり慰謝料を請求したりする場合に証拠として使うことができます。

(3)法律の専門家に調べてもらう方法

①行政書士に依頼する方法

不倫相手の名前が分かる場合に限られますが、行政書士に調査を依頼する方法があります。
一般の人では相手の住所を調べにくい場合でも、法律文書の専門家である行政書士であれば、業務に必要な範囲で住民票などの書類を請求して調査することが可能です。

②弁護士に依頼する方法

不倫相手が分からない場合に、「弁護士照会」という制度を利用して相手の住所を調べることができます。
これは、委任を受けた弁護士が、依頼者のトラブルを解決するために利用できる特別な制度です。

不倫慰謝料を請求するためなどの正当な目的があり、相手の名前、メールアドレス(フリーメールやLINEでは難しいです)、電話番号、車のナンバー、銀行の口座番号などの情報がある場合に、不倫相手の住所を調べることができます。
わずかな情報から相手の住所を調べられる強力な調査方法なので、弁護士でもすべてを調べれられるわけではなく、調査できるのも必要な書類の範囲に限れられます。

誰かわからない不倫相手を自分で調べるときの注意点

上記で、専門家に調査を依頼する方法を解説しましたが、コスト面や自分を納得させるためにも、まず自分でできるところまでやりたいという方もいらっしゃると思います。
そのような方のために、自分で不倫相手を調べるときにやってしまいがちな行為の注意点や、やってはいけない違法行為・犯罪行為をお伝えします。

(1)不倫した配偶者を追い詰める行為

配偶者が明らかに不倫をしているのに、相手が誰かわからないと、夫や妻を問い詰めるなどして白状させたくなると思います。
しかし、配偶者を追い詰めることで態度を強固にさせ、かえって優しくしてくれる不倫相手に傾いてしまう恐れがあります。
特に不倫関係を清算させて夫婦関係をやり直したい方にはマイナスの方が大きいので、やめておきましょう。

また、相手を追及する際に、胸倉をつかむ、体を押す、叩くなどすると刑法の暴行罪に、けがをさせるとより重い傷害罪に該当します。
加えて、会社にばらす、将来をつぶしてやるなど相手を脅す言動も、脅迫罪や強要罪に当たる可能性があります。
これらの犯罪は、夫婦間でも逮捕される可能性は十分にあるので、絶対にやってはいけません。

(2)違法な行為

①データの完全コピーやのぞき見行為

不倫相手と配偶者のやり取りは、SNSやメールで行われることが大半です。
しかし、SNSやメールのやり取りを全てコピーしたり、のぞき見をしたりする行為はしてはいけません。

メッセージの内容は、やり取りをした当事者だけが見ることができる信書と同じくらいプライベートなものと考えられています。
過去の裁判でも、当事者の許しを得ずに勝手に全コピーしたメールのデータの中に不倫の証拠があったケースで、裁判で証拠にならないと判断されたものがあります。

また、メールをのぞき見・盗み見するような行為もプライバシーの侵害に当たると判断される可能性があります。
全コピーと同様に、盗み見た内容に不倫の証拠があっても、裁判で証拠として認められないことになります。

これらの行為は、証拠が裁判で認められないばかりでなく、ご自身がプライバシー権の侵害にあたるとして配偶者から損害賠償請求をされる恐れがあるのでやめておきましょう。

②ストーカー行為

ストーカー規制法は、「特定の者に対する恋愛感情その他の好意の感情又はそれが満たされなかったことに対する怨恨の感情を充足する目的」で、つきまといやストーカー行為をすることを規制しています(ストーカー規制法2条)。

そして、ストーカー規制法は夫婦を除外していないので、要件が満たされると判断された場合、夫や妻に対するストーカー行為で罰せられる可能性があります。
ストーカー規制法では、以下のような行為が「つきまとい等」として規定され、これを繰り返すことが「ストーカー行為」に当たるとされます。

  • つきまとい、待ち伏せ、押し掛け、うろつき
    尾行や待ち伏せ、勤務先への押し掛け、見張り行為、むやみにうろつくことをいいます。
  • 監視していると告げる行為
    相手の行動内容を伝えて、監視に気付かせることをいいます。
  • 面会、交際の要求
    相手に復縁を迫るなどの行為をすることをいいます。
  • 乱暴な言動など
    大声を出したり、大きな物音を出したり、「死ね」などの乱暴な言動をすることをいいます。
  • 無言電話、連続した電話、メール、SNSへの書き込みなど
    相手に頻繁に上記の行為を繰り返すことをいいます。
  • 汚物などの送付
    汚物や動物の死体などを会社などにおくりつけることを指します。
  • 名誉を傷つける行為
    相手を中傷したり名誉を毀損する文書やメールを送ったりすることをいいます。
  • 性的羞恥心の侵害
    卑わいな電話や手紙を送りつけたり、わいせつな写真を職場などに送ったりすることをいいます。

上記の行為をすると、まず警察本部長などからつきまとい等を繰り返さないように警告を受け、それでもやめない場合は都道府県の公安委員会に禁止命令が出されます。
警告や禁止命令に違反することで刑事事件化して逮捕されることもありますし、被害者が告訴すると警告や禁止命令を経ずにいきなり逮捕されることもあります。

不倫相手に対しては、恋愛感情や、恋愛感情が満たされないことによる恨みの感情はない場合が通常と思われるので、つきまとい行為をしてもストーカー規制法違反に該当する恐れは低いと言えます。

しかし、同様の行為は、都道府県の迷惑行為防止条例で禁止されていることが多いので、不倫相手に対してつきまとい行為をする都条例違反で逮捕される可能性があるので、やらないように気を付けてください。

③暴力行為

配偶者に暴力をふるって白状させようとする場合だけでなく、スマホや手帳を調べようとして、暴行を加えたり、脅したりするなどしてはいけません。
そのような方法で入手したスマホや手帳に不倫の証拠があったとしても、違法に収集した証拠にあたるとして裁判では認められません。

それだけではなく、前述のように暴行、脅迫などの罪に当たるとして逮捕される恐れもあるので、絶対にやらないようにしてください。

誰かわからない不倫相手の調査を探偵に頼む場合の注意点

(1)探偵と興信所はどちらを選ぶべきか

探偵と興信所は、調査機関という点で共通しますが、成立の背景が違います。
探偵は、警察を退職した男性が、刑事時代に培った尾行や張り込みといった操作技術を生かして調査をする目的で、個人の依頼をメインに戦前に誕生しました。
興信所は、日本銀行の理事が、明治時代以降の商工業の発展に伴い、企業が取引先の信用調査をする必要性から設立しました。

対象が個人か、起業かといった設立時の相違はありますが、今日では大きな違いはないと言ってよく、どちらの調査技能が優れているといったこともありません。

実際に相談してみて、より信頼でき、頼みやすい方を選んで問題ありません。

(2)探偵・興信所の費用の相場

探偵や興信所では、時間給、日給、タイムチャージ制など、様々な報酬体系を取っていることが多いです。

①時間給の場合

1時間当たり5,000円から15,000円というのが相場です。金額に開きがありますが、宣伝の有無、使う調査員の数、下請けに依頼するかどうかなどの事情により変わります。

②日給の場合

上記の時間給に、調査員の人数と調査時間をかけて計算するのが通常です。よくある調査員2名で5時間の調査をした場合には、上記の時間給と合わせて50,000円から100,000円程度になるのが目安です。
このとき、最低調査時間として、10時間、12時間といった長時間を設定し、前払いさせるような場合は、調査が早く済んだ場合に無用なお金を払う恐れがあるのでご注意ください。

③タイムチャージ制の場合

タイムチャージ制は、実際に要した調査行為にそれぞれ時給が定められているようなケースです。
中には、メールを読むことに30分5000円などの費用がかかるなどして、高額な料金を請求される悪質なケースもあります。
依頼する探偵がタイムチャージ制をとっている場合は、かかる対象と費用を事前に十分確認しておきましょう。

(3)押さえておくべき探偵・興信所の選び方

探偵業をする場合は、管轄する警察署経由で、各都道府県の公安委員会に届け出を提出しなければならず、提出によって交付される「探偵業届出証明書」を、事務所のわかりやすい位置に掲示しなければいけない義務があります。
探偵は、資格や免許が必要な業務ではないので、この届出があるかどうかは、適正な業務を行うところかどうかを見極めるのに大きな要素になります。

また、上記の義務を果たしていることは当然として、料金体系が明確かどうかも確認しておきましょう。

不倫相手が誰か分からないけれど慰謝料請求したい場合の対処方法

不倫相手が分かっている場合に慰謝料を請求する際は、まずは直接請求し、それでも応じなければ調停などの話合いに、それでも応じなければ裁判をするという流れになります。しかし、裁判で訴訟をおこして慰謝料を請求するには、訴状の送達先である相手の住所と名前が分かっていることが必要です。

それが分からない場合の対処方法をご紹介します。

(1)勤務先

相手の住所が不明な場合は、勤務先に訴状を送ることで、住所不明の問題をクリアすることができます。
たとえば、夫や妻の不倫相手が同僚である場合は夫の会社に訴状を送ることで、住所の代わりにすることが法律で認められています。

勤務先に訴状が届くことで、いつ、誰から、何の問題で訴えられたということが相手にも分かるので、知らないうちに裁判が終わっていたという不利益を被らせる恐れがなくなるからです。

しかし、不倫相手に対する慰謝料請求の書類と一見して分かるような形で行うと、後日名誉棄損等で問題になる可能性も否定できません。
利用される場合は弁護士に相談することをおすすめします。

(2)公示送達

公示送達とは、相手の住所が不明な場合に、裁判所などに裁判を起こしたことを掲示することで、相手に書類が届いたのと同じ効果を発生させることが出きる制度です。
公示送達をするには、公示送達申請書に必要事項を記載し、通知書(不倫相手に書類を届ける意思を示した文書)を添えて、1,000円分の収入印紙と、合計1,034円の予納郵便切手と一緒に、資格証明書や相手の住民票、不在住証明書などの書類と一緒に提出します。

こうした書類を一人でそろえるのは大変ですし、不備があると裁判所で受け付けてもらえず何度も通う負担が生じます。
公示送達を利用する場合は、弁護士に相談してみることをおすすめします。

不倫相手が誰か分からない場合に相談できる専門家

不倫相手が誰か分からない場合の相談相手を選ぶ際は、ご自分がどうしたいかをまず冷静に考えてみましょう。
不倫相手が誰か分からず不安で、夫や妻とやり直したいけれど気持ちの整理がつかないという場合は、「離婚カウンセラー(夫婦問題カウンセラー)」等の専門家がいます。

離婚カウンセラーは、民間の資格者で、離婚だけではなく、幅広い夫婦の問題の相談に乗っています。反対に、このようなケースでは、法的な回答を導き出す弁護士や、調査を主眼とする探偵などの専門家は不向きと言えるでしょう。

次に、不倫相手が誰か分からないので、どんな相手か知りたいという場合は、探偵や興信所に相談するとよいでしょう。
弁護士も弁護士照会の制度は利用できますが、業務に必要な範囲で住所等しか調べることはできません。

探偵や興信所に調べてもらうことで相手の属性や容貌なども知ることができますし、調査資料は慰謝料請求する際の根拠にも利用できます。

最期に、不倫相手を明らかにして、慰謝料請求や離婚も視野に入れている場合は、弁護士に相談することをおすすめします。
名前や電話番号が分かれば弁護士照会制度を利用し、住所を調べることができますし、依頼すると当事者間での慰謝料請求から、裁判に至った場合の書類作成や、ご自身の代わりに出廷してもらうことまですべてを任せることができます。

まとめ

いかがでしょうか。
不倫相手が分からない場合に取れる対応がいくつかあると分かり、安心された方もいらっしゃるのではないでしょうか。
確かに専門家に頼んだり相談したりするのには費用が掛かりますが、自分で調べるとかえってリスクを被って高くつく可能性もあります。

不倫相手が誰か分からない、名前しか分からないけれど慰謝料を請求したいという場合は、まずは専門家である弁護士に相談されてみてはいかがでしょうか。

不倫慰謝料請求に強い弁護士

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