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旦那に黙って浮気相手に電話するリスクと注意点を解説

旦那に女性の影がある場合、あやしい電話番号の存在で、浮気を確信する方は多いもの。中には、浮気相手と話をつけるため、浮気相手に電話をかけてしまう方もいます。

たしかに、電話で連絡をすることは、浮気相手を確定させる方法の一つとして検討の余地はあります。ただ、旦那に知らせずに浮気相手に電話する場合、いくつかの点に注意が必要です。
浮気相手に電話する際、どのような点に気をつければよいのか紹介していきます。

旦那に黙って浮気相手に電話するリスク

旦那に黙って浮気相手に電話するのには、どのようなリスクがあるのでしょうか。
想定されるものを4種類確認していきましょう。

(1)電話したことは旦那にはほぼ確実にバレる

浮気相手に電話したことを旦那に内緒にしておきたい場合は特に注意が必要なのですが、電話したことはほぼ確実に旦那にバレます。というのも、電話の終了後、浮気相手から旦那に連絡がいくことがほとんどだからです。

旦那と波風を立てないために浮気相手に電話しようと考えていても、基本的には内緒にしておくことはできません。
旦那に知られることはあらかじめ想定のうえ、浮気相手に電話するようにしましょう。

(2)浮気相手から心無い言葉で傷つけられることも

浮気相手に電話すると、浮気相手から電話口で罵られる可能性があります。
妻からの電話にどのような態度をとるかは、浮気相手の性格次第です。
しおらしく謝罪してくる女性もいますが、中には妻を攻撃してくる相手もいるでしょう。

「妻にはもう魅力がないと言っていた」「浮気されるあなたにも問題がある」「彼は私を愛していると言っていた」などと言い立てられる可能性も考えられます。

基本的には、電話前に「浮気相手は妻を敵視しているもの」という想定で心の準備をしておきましょう。

(3)浮気相手の敵対心を刺激する場合がある

浮気相手に電話することが、浮気相手の敵対心を煽ってしまうこともあります。
浮気をしている最中は「彼の大切な家庭を壊さないようにしなければ」などと考えていても、いざ電話で苦言を呈されると、妻への怒りがむくむくと湧いてくることがあるのです。

浮気相手と旦那が恋愛として不倫をしている場合、基本的に本人たちは純愛をしているつもりです。
不倫相手の中には「奥さんには迷惑をかけていないから大丈夫」と勘違いしていることもあります。
そのため、妻に怒りをぶつけられると自分のことは棚に上げて理不尽さを感じる人も存在するのです。

場合によっては、電話をかけたことが原因で相手の感情がこじれ、後の示談交渉が難航することもあるため注意してください。

(4)浮気相手が別れてくれても別の女性と再犯する可能性あり

仮に、旦那に内緒で浮気相手に電話し、結果として浮気相手が身を引いてくれたとしても、夫は別の女性とまた浮気する可能性があります。というのも、旦那は浮気相手との別れに妻が介在していることは知らず、浮気がバレたとは思っていないからです。

残念ながら、一度浮気をした旦那が、自発的に浮気をやめる可能性はかなり低いと見てよいでしょう。
今の浮気相手と別れさせることに成功しても、また別の女性と出会えば何度でも繰り返します。
解決するには、夫の浮気症を根本的に矯正するよりほかありません。

そのため、浮気相手に電話する段階では旦那に内緒にしていても、最終的には旦那にも知らせ、しっかりと両者に責任を取らせるのが現実的です。

旦那の浮気相手に電話する際の注意点

前述のように、浮気相手に電話するのは妻側にも一定のリスクが存在します。とはいえ、リスクを取ってでも、一度旦那の浮気相手と話をしたいという方もいるでしょう。
そんな方のために、浮気相手に電話する際の注意点を紹介していきます。

(1)感情的にならないよう冷静に話す

まず、浮気相手に電話する際は、感情的にならないように注意し、冷静に対応してください。
感情的になって浮気相手と言い争ってしまっても良いことはありません。
怒りにかられて浮気相手を罵倒してしまったり、脅迫めいたことを言ってしまうと、今後慰謝料を請求したりする上で減額交渉のカードにされてしまう可能性があります。

また、浮気相手の敵対心を不必要に煽ってしまい、対面の際にまともに話が進まないことも考えられます。
つい熱くなってしまう気持ちは分かりますが、可能な限り冷静に、淡々と対応するようにしてください。

(2)電話の内容は録音しておく

浮気相手に電話する際、電話の内容はしっかりと録音しておきましょう。
夫との浮気について、慰謝料請求の際に有利になる情報が取れるかもしれません。

また、浮気の決定的な証拠がない場合、浮気相手から浮気の自白がとれれば、慰謝料請求の根拠として利用できる場合があります。

スマホから電話する場合、通話用アプリに標準搭載されている録音機能が利用可能です。
録音機能がないスマホを使っている場合も、無料で利用できる録音用アプリがインターネット上に数多く公開されているので、そちらも利用できます。

おすすめはバックグラウンドで動作し、通話の音声データを自動保存してくれるタイプのアプリです。
録音アプリの起動中に電話をかければ勝手に録音してくれるすぐれものです。ぜひ利用してみてください。

(3)電話ではこちらの内情は伏せて相手の言い分を聞くにとどめる

電話では、こちらの内情は話さずに、相手の話を聞き、情報を引き出すことを心掛けましょう。
憎い浮気相手と電話していると、つい自分の状況を漏らしてしまいがちなのですが、相手に対策を打たれる要因となるため注意が必要です。

たとえば、浮気相手を怖がらせるために「今あなたを追い詰めるために証拠を集めている」と漏らしてしまった場合「まだ決定的な証拠を集められていないのだな」と判断され、証拠隠滅を図られる可能性があります。

このように、不用意に情報をもらしてしまうと、以降の不倫調査で証拠が出にくくなる場合や、十分な慰謝料を獲得できなくなることが考えられます。
可能な限り、自分の情報は話さず、相手にだけ喋らせるようにしましょう。

(4)電話番号が浮気相手のものか確実に確認する

基本的なことですが、電話番号が本当に浮気相手のものなのか確実に確認する必要があります。
浮気相手と間違われた女性に迷惑がかかりますし、ときには今後の浮気問題を解決するうえで不利になる可能性もあります。

たとえば、不倫は本当にしているけれど、夫の女友達の番号を浮気相手のものだと誤認したケースを考えてみましょう。
電話口で浮気相手と間違われた女性は、当然ながら旦那にその旨を連絡するでしょう。

妻が浮気に勘付いていることを知った旦那は、証拠になりそうなものを処分するでしょうし、しばらくは浮気相手とのデートも控えるかもしれません。
こうなると、今後の証拠集めや浮気相手の身元の確認に支障が出ます。

浮気に気付いているという事実を不用意に知らせてしまうことになりかねないため、電話番号が浮気相手のものだと確信できるまでは電話はかけないようにしましょう。

浮気相手から電話がかかってくるケースも

浮気相手との電話は、妻からかけるだけではなく、浮気相手からかかってくる可能性もあります。

浮気相手が電話してくる目的は様々ですが、ほとんどの場合、自分の存在を誇示して夫婦仲を崩壊させたり、妻に心理的にショックを与えたりするのが目的です。
単に妻を罵倒したいだけのこともありますが、なかには夫との離婚や手切れ金を要求してくることもあります。

採るべき対応は内容によってさまざまですが、基本的には浮気相手の話を真に受ける必要はありません。
既婚者と分かっていて夫と交際するような相手ですから、一対一ではまともな話はできないでしょう。

もしも浮気相手から電話がかかってきた場合、電話の内容はしっかりと録音しておいてください。
電話の内容で気になる点があれば、後日録音データを持って弁護士に相談してください。
浮気相手から電話がかかってくることに備え、スマホの録音設定の方法をチェックしておきましょう。

旦那の浮気相手に電話したあとはどうする?

旦那の浮気相手に電話したあとはどうすればよいのでしょうか。
基本的には、旦那の浮気をやめさせたいのであれば、旦那と浮気相手に対する法的対応が必要です。その場合の対応手順を見ていきましょう。

(1)離婚する・しないに関わらず慰謝料は請求する

まず、離婚の是非に関係なく、慰謝料は請求するのがおすすめです。
旦那と離婚しないのであれば、何らかの方法で浮気相手に制裁を加えて追い払う必要があります。
経済的にダメージを与えることのできる慰謝料の請求は浮気相手を夫と別れさせるのに効果的です。

また、離婚する場合でも慰謝料の請求で制裁を加えることにより心の傷を少しは癒すことができます。
再出発する資金にもなるので一石二鳥といえるでしょう。

そのため、まずは慰謝料の請求を解決の主軸に据え、そのうえで対応策を練っていくことが多いです。

(2)信頼できる弁護士を探す

旦那や浮気相手に制裁を加える場合、解決までサポートしてくれる弁護士を探しましょう。
法知識のない一般人だけでは、スムーズに浮気を解決するのは難しいからです。

現在は、相談料・着手金無料で引き受けてくれる弁護士事務所も多くなってきています。
気軽に相談できるので、複数の事務所に相談したうえで、自分と相性の良さそうな弁護士を選んでもOKです。
弁護士事務所にはそれぞれ得意分野があるため、浮気問題を解決した実績の多い事務所を選ぶと安心して任せられます。

弁護士に相談すると、まず現状どういう状態なのかと、最終的にどうしたいのかを確認されます。
目的に沿って解決のための進め方を考えてくれますので、なるべく情報を具体的に共有するようにしましょう。

(3)弁護士同伴で浮気相手と話し合う

証拠集めや弁護士選びなどの準備が整ったら、弁護士を連れて実際に浮気相手と会ってみましょう。浮気相手に対して妻からの要望を伝え、相手方の反応を見ます。

浮気相手との話し合いで何を求めるかはケースバイケースですが「夫と別れて欲しい」「慰謝料請求の意向」などを伝えることが多いです。

浮気相手と会う際に旦那を同伴させる方もいますが、浮気相手と旦那が言い争い始め、話し合いがスムーズに進まないことがあるため、基本的にはおすすめできません。
妻と浮気相手、妻と旦那の話し合いは別に機会を持つようにしましょう。

(4)浮気相手との示談交渉をおこなう

話し合いの結果を受け、妻側からの要求に対して浮気相手から反論やお願いがある場合、内容を確認して現実的な落としどころを模索します。
浮気相手からのお願いとしてよくあるのは、慰謝料の支払いを待って欲しい、分割にして欲しい、減額して欲しいといったものです。

ちなみに、浮気相手からは「払いたくてもお金がなくて払えない」といった返答がよくありますが、嘘をついていることや、十分に慰謝料を作る努力をしていないこともあるため鵜呑みにするのは早計です。
まずは弁護士に財産が本当にないのかを調べてもらいましょう。

示談の内容について双方の合意がとれたら、弁護士が示談書を作成し、お互いに署名捺印します。
無事に慰謝料の支払いなど約束が履行されれば、浮気相手とは一件落着です。

浮気相手に慰謝料を請求できないケースもある

基本的に、夫が他の女性と浮気をしていれば、妻は浮気相手に対して慰謝料を請求できます。
しかし、このルールにはいくつかの例外があり、状況しだいでは浮気相手には慰謝料を請求できない可能性もあります。
具体的なケースを見てみましょう。

(1)浮気相手を独身だと騙していた場合

男性の浮気でよくあるのが、旦那が浮気相手を独身だと騙していたケースです。
浮気相手が騙されていたのであれば、慰謝料を請求できないことがあります。
このパターンでは、逆に相手女性の貞操権を侵害したとして旦那が慰謝料を請求されることもあります。

なお、慰謝料を請求できないのは、浮気相手に「独身だと騙されていたことに対して過失がない場合のみ」です。

ここでいう過失とは、たとえば「指輪をしているのに気付いたが確認しなかった」「家に上げてくれないことを不審に思ったが問い詰めなかった」など、騙されていたことに対して相手の女性に一定の責任があると考えられることを指します。

付き合いを続けていく中で、疑う余地があったのに目をつぶっていたと裁判所が判断した場合は一部の慰謝料請求が認められることもあります。

(2)浮気相手の意思に反して肉体関係を持った場合

旦那が相手の女性の意思に反して肉体関係を持った場合も、慰謝料の請求はできません。
浮気相手に慰謝料を請求するには、あくまで女性の自由意志によって不倫関係になっていなければなりません。

あまり考えたくはありませんが、相手の女性を無理やり乱暴した場合などが考えられます。
また、そこまでいかずとも、旦那が女性の会社の上司で、職権を利用して無理やり関係を迫ったような場合も、自由意志による浮気とは認められません。

慰謝料の請求には、あくまで女性が自発的に不倫関係となったという要件を満たすことが必要です。

(3)先に旦那から慰謝料を受け取ってしまった場合

意外かもしれませんが、先に旦那から十分な金額の慰謝料を受け取っている場合も、浮気相手に対して慰謝料を請求できないことがあります。

たとえば、慰謝料額200万円が適正額と考えられる事案で、既に旦那から200万円以上慰謝料として受け取っている場合は、浮気相手に別途請求することは難しいです。
これは、浮気相手と共同で支払う分の慰謝料を、旦那がまとめて支払ったと解釈されるためです。
一般的に「慰謝料200万円」のケースでは、旦那と不倫相手両方に200万円ずつ請求できるわけではないので注意が必要です。

ちなみに、妻に対して旦那だけが慰謝料を支払っている場合、旦那は浮気相手に対して「自分が肩代わりしたあなたの負担分の慰謝料を返してください」と請求することができます。
法律用語では「求償権の行使」と呼ばれるものです。
求償権の行使については、以下の記事で詳しく解説していますので参考にしてください。

まとめ

旦那に浮気の疑いがあるときに怪しい女性の電話番号を発見してしまうと、つい電話をかけたくなるのは当然の心理です。
しかし、浮気相手への電話は、対応を誤ると浮気問題の解決に支障が出ることもあります。
どのようなリスクがあるのか、事前に確認してから電話するかどうかを検討してください。

電話していいかどうか判断がつかない、今後どう進めればよいか分からない場合は、それも含めて弁護士に相談するのも一つの方法です。
解決までの進め方に迷ったら、一度相談料無料の事務所に連絡してみてはいかがでしょうか。

不倫慰謝料請求に強い弁護士

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