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産前産後に浮気が発覚!夫が不倫した場合の対応方法

夫婦の一大イベントである妊娠・出産ですが、実はこの妊娠中・出産後に夫が不倫をしていた!ということはよくあることです。
妻としては「裏切られた!」という気持ちが強くなる、産前産後の浮気についての原因や防止策、夫の浮気を疑った後の行動などについて知りましょう。

産前産後に浮気する夫!その原因は?

まず、そもそも産前産後という夫婦としては一番大事な時期にも関わらず、浮気をする夫は何を考えているのでしょうか。
浮気をする原因について掘り下げてみましょう。

(1)産前に浮気する夫の心理を知る

まず産前に浮気をする夫はどのようなことを考えているのでしょうか。

①セックスが減ってしまった

まず、妊娠をするとどうしてもセックスが減ってしまいます。
つわりの程度やその他の体調、ホルモンバランスの変化などによって、妻がセックスを拒むようになりがちです。
一方でこれに応じて夫の性欲が変わるわけではありませんので、夫としては欲求不満を抱くということになるのです。

②妻が情緒不安定なのが嫌

外で仕事をする男性にとって、家は癒しの場所であってほしい…と思う男性も多いのですが、妻としては妊娠期間中には活動的になれず家にいる時間のほうが長くなります。

ただでさえ、妊娠による体の変化に加え、ホルモンバランスが変化して情緒不安定な時期にもかかわらず、妻の実家が近いなどの事情がない限り、妻の人との接点のかなりの部分が夫になるということがあります。

つまり、情緒不安定の中イライラをぶつけられるのが夫しかいない、という状態も珍しくないのです。
そのため、夫としても仕事で負担がかかった後に、家でも負担がかかってしまう、という状態になるのです。
そのため、家に帰るのが嫌になり、癒しを求めて不倫をしてしまう…ということがあります。

③自分への関心が無くなったのか?と思ってしまう

妊娠前は、夫とデートに出かける、または仕事帰りに合流して一杯飲みに行く…といった夫婦のコミュニケーションが多くあったかもしれません。

ところが、妊娠をした途端に、生まれてくる子供に関する話題が中心になったり、妻が寝ていることが多くなったりなどで、自分への関心がなくなってしまったのではないか?と思ってしまうことがあるようです。
その結果、構ってもらいたい夫は、刺激をもとめて不倫をするような事があるようです。

(2)産後に浮気する夫の心理を知る

産後も基本的に産前と同じような事で不倫をすることが多いです。
ただ、生まれて間もない子は、親の都合に関係なく泣きます。
仕事が忙しくてクタクタで疲れた状態の日の夜も元気に泣いている状態でしょう。

夫としては、働いていない妻がなんとかしてほしい…みたいに思うかもしれませんが、妻は一日中その子と一緒なので、実は妻の方が疲れているというような事も珍しくなく、家に帰ると子は泣きじゃくり、妻も疲れている…という状態になるような事があります。

こうなってくると自宅に帰るのが嫌で、癒しを求めて不倫をしてしまうことがあります。

産前産後の浮気を防止!対応策

以上のような心理を踏まえて、産前産後の浮気を防止するための対策を考えましょう。

(1)夫とのコミュニケーションを密に

まず、夫とのコミュニケーションをしっかりとるようにしましょう。
妊娠時期によりますが、本当に体調が悪い時期もありますね。

つわりをはじめとしたこのような変化は男性にはわからないものなのですが、だからといって不機嫌に当たり散らすというのは、相手も人間である以上気分が良いものではないことは容易に想像できるはずです。

自分がどのような状態か、何をして欲しいか、何をしたいと思っているか、何ができないか、このようなコミュニケーションをいつも以上にとるようにしましょう。

(2)スキンシップを大事に

言葉だけのコミュニケーションではなくスキンシップを大事にすることを意識してください。
これは何も、夫は欲求不満だから性行為などを行ってあげてください、という意味ではありません。
大きくなったお腹を夫に触ってもらったりすることで、妻への感謝や父親になる自覚を促すという効果があるのです。

(3)家庭での役割をなるべく頑張る

体調次第というところにもなるのですが、妊娠をきっかけに掃除や洗濯などを夫に押し付けるようなことがあると、それ自体が夫の負担になる上に慣れていない人だと余計にストレスがかかってしまいます。
できる範囲で家庭内での役割を頑張ることは重要なことだといえます。

(4)浮気防止のためのアプリを使ってもらう

今は一人一台以上のスマートフォンを持っていることが通常になりました。
そのスマートフォンの機能によって、浮気を防止できる可能性があります。

疑うわけではないものの、そのようなアプリを入れてくれているだけで安心できますし、夫の側でも浮気に走るこころを思いとどまるきっかけになるといえるでしょう。

離婚または話し合いを有利にすすめるための心得

以上のような行動をしても、残念ながら夫が不倫をする…といったことは発生します。その時にどのような行動をとれば良いかを知っておきましょう。

(1)離婚に関する交渉の特徴を知る

まず知っておいていただきたいのが、その気はなくても最終的には離婚をする…という事を見据えた行動をとる事は必須です。
離婚時に調停・裁判の手続きを利用する場合には、民法が定める離婚原因が必要です。

夫の不倫は法律に定める離婚原因ですが、「離婚原因がある」というためには主張するだけではダメで、きちんと立証を行う必要があるのです。
もしこれが出来ない場合には、夫に不倫はなかったという認定がされるばかりか、夫の側から「妻は疑り深く会話ができない状態だったので、婚姻を継続し難い重大な事情がある」と逆に離婚原因は妻にあるという主張をされる可能性があります。

そうなると、離婚はできても、慰謝料はあなたが支払うべきことになってしまう、という事態が起きてしまいます。
逆に言うと、動かぬ証拠が集まっていると、相手・不倫相手も自分達に非があることを前提に動かなければならなくなるので、交渉をするにも有利にすすめることができるようになるのです。
これが離婚に関する交渉の特徴です。

(2)浮気調査

動かぬ証拠を集めるために、まずは浮気調査を行います。
決定的なものは相手の自宅やラブホテルに入っていくところの写真を撮るのが基本となります。
また、不倫関係が長く続いていた場合、関係が長く一度きりの不倫ではない、という事を証明するためには、証拠の写真は一枚だけでなく複数枚あるとより良いでしょう。

当然、証拠写真を撮るには尾行をしたり、二人の関係性が現れているものを撮影したりする必要があります。いくら相手が不倫しているとはいえ、住居侵入を行わないなどの注意が必要です。

様々な事情から四六時中尾行するのは難しいので、通常は探偵に依頼します。

(3)浮気相手の調査

浮気の証拠が固まってきたならば、相手についても調査を行います。
浮気相手が例えば夫の職場の関係者などで、住所や氏名・SNS等を知っているならば連絡の取りようがあるのですが、まったく関係のない第三者であるような場合には、内容証明を送る・裁判をするなどの行為が難しいことがあります。

浮気の証拠をつきつけた上で、夫に白状させるのが一番現実的なのですが、夫がかたくなに教えない・浮気自体を認めないような場合には、やはり浮気相手についての情報を探偵に依頼するのが良いでしょう。

夫が不倫した場合に請求できること

夫が不倫したことが証拠の上で明らかになると、 夫および浮気相手にして以下を請求することが出来ます。

(1)不倫相手への損害賠償請求

不倫相手は夫との不倫によって、あなたと夫の夫婦生活を侵害して、あなたに精神的苦痛を与えた事に他なりません。
そのため、不倫相手に慰謝料の支払いをもとめて損害賠償請求をすることができます。
このとき、不倫が原因で夫と離婚するかどうかは関係ありません。

離婚をすることになった時のほうがより強い精神的苦痛を被っているので、請求額も大きくなります。

請求は、電話・メール・手紙・SNSのメッセージ機能などを問いませんが、相手の住所がわかっているときには、誰が、誰宛てに、いつ、どんな内容の手紙を出したのかを残しておくために内容証明郵便を用いるのが良いでしょう。また、内容証明郵便はこちら側が本気であることを示す有効な手段の一つです。

浮気相手が任意の交渉で応じてこない場合には、裁判を利用して請求をしていきます。
なお、後述する夫との離婚の訴訟においては、訴訟を利用する前に必ず調停という手続きを利用しなければなりません。

一方で不倫相手に対する損害賠償請求をするだけの場合には、調停を利用する必要はありません。

(2)夫との離婚

夫と離婚する場合には、まずは離婚をするしない・する場合の条件についての話し合いをします。
離婚の際の条件としては、夫婦の共同財産といえるものの帰属を決める財産分与・離婚原因を作った相手に対して精神的苦痛に対する慰謝料・そしてこれから生まれてくる、あるいは生まれてきたばかりの子供の親権と養育費といった事項を決定します。

特に養育費については、子が成人するまでいくら支払われるのか、また大学に進学した場合にかかる費用など細かく条件を決めることが重要です。
そして、決定事項をきちんと書面にしておきましょう。

特に養育費については、長期間の支払いを相手に強いるものになります。離婚後、元夫が再婚したときに、家計を圧迫するからという理由で養育費が支払わなくなることが非常に多いのです。

そうしたトラブルを防ぐために書面で確認した上で双方が記名捺印をし、例えば相手の両親にも見ておいてもらうなどして、不履行に対する圧力をかけておきます。

また、支払わなくなったときの強制執行を容易にしてくれる方法として、公正証書は有益です。
強制執行をするためには、民事裁判で勝訴判決をもらうことが必要です。その場合、相手が裁判を欠席した場合なども含め最低でもお金が支払われるまで3ヶ月は必要になります。

一方で公正証書を作成しておくと、強制執行をするために裁判を起こす必要がないため、 収入が途絶える期間が短くてすみます。

手助けをしてくれる専門家

産前産後不倫に対応していくにあたって、妊婦が一人で対応、あるいは生まれたばかりの子供を面倒みながら…というのでは、物理的に大変ですし、何よりも心細いといえます。
そのため、手助けをしてくれる専門家を知っておきましょう。

(1)夫婦問題カウンセラー

ただでさえ産前産後の身も心もきついときに、夫に裏切られたわけですから、その精神的ダメージは計り知れません。
ただ、証拠収集などの行動は、冷静に行っていく必要があるため、精神的なショックから立ち直れないような状態で行うのは良くない結果を生みかねません。
まずは精神的を安定させるために、カウンセラーによるカウンセリングを利用するのもいいかもしれません。

これは、精神的な安定のために利用するのみならず、もし夫に反省が見られて夫婦の間を修復する場合に夫婦でカウンセリングを受けることも良い方向に向かうための選択肢の一つかもしれません。
夫婦問題カウンセラーという民間資格があり、夫婦問題に特化した知識を習得しているカウンセラーが適切なカウンセリングを行ってくれます。

(2)離婚カウンセラー

離婚に関する専門的な知識を習得し、資格を保有している人は「離婚カウンセラー」と言います。
法律に関しては弁護士の専門領域になっているのですが、離婚カウンセラーはこれらの専門家と協力して、離婚をするかどうか、について経済面・精神面で相談に乗ってくれる専門家です。

(3)弁護士

離婚をする場合の交渉もそうですが、不倫相手への慰謝料請求も含めた請求を丸ごと引き受けてくれるのが弁護士です。
不倫によって精神を傷つけられると、話し合い時に冷静に物事を考えたり判断したりすることが困難になりやすいです。産前産後はいつも以上に感傷的になりやすいので、さらに難しくなることは容易に想像ができます。

弁護士に依頼をすれば、冷静な目で物事を進めてくれます。

(4)探偵

証拠の収集に関しては探偵が頼りになります。
探偵は、単に尾行をして不倫に関する写真を撮ってくれるだけではなく、民事訴訟ではどのような証拠写真が浮気の認定をしてもらい易いかということも知っています。
ですので、費用はかかるのですが、離婚を確実に有利にすすめるために利用するのが望ましいでしょう。

(5)行政書士

行政書士は職務として離婚協議書の作成に携わっています。
基本的に産前産後の不倫に関するメンタルケアや経済面でのアドバイスは職務外です。
しかし、離婚カウンセラーなどの資格を取得した行政書士もいるので、相談をしながら進めたいという方は問い合わせて聞いてみるのも良いでしょう。

(6)離婚の専門家は相互に協力関係にある

これらの専門家は常に相互に協力関係にあったり、一方が他方を兼ねていたりすることがよくあります。
証拠があるので弁護士に依頼しようとしても、弁護士の専門的な知識として見たときに証拠が不十分であるという場合には、協力関係にあったりグループ会社に探偵の会社があったりします。

また、弁護士が離婚カウンセラーの資格も取得して、精神面や経済面についての相談にまで手厚くケアをしている事例もあります。
ですので、誰に相談をしていいかわからない…ということであれば、誰でもいいので相談をしてみる、というのが良いでしょう。

産後で不倫をされているのがつらいというのであればカウンセラーに行ってみても良いですし、もう離婚をする腹は決まっているというのであれば弁護士に相談する、というのでかまわないといえます。

(7)専門家以外にも

上記はすべて専門家についてお伝えしてきましたが、自治体などでは法律や生活に関する相談を受け付けており、女性に特化した相談窓口が特別に設けられています。
例えば、東京都世田谷区では火曜日~土曜日までの間に相談を受け付けています。

離婚をした後に慰謝料・養育費の支払いを受けられず、生活が困窮するような事が十分に考えられます。
このような場合には、児童扶養手当を受給し、場合によっては生活保護などの公的な保護を受けざるを得ない場合があります。

その場合には、苦しくなったからといって突然役所を訪れるよりも、事前に離婚問題に悩み始めたところから相談をしておき、状況について知らせておくと、いざ必要になった際の手続きがスムーズに運びます。
相談はお住まいの市区町村の名称と「女性 相談」といったキーワードで検索して探してみましょう。

まとめ

このページでは、産前産後に不倫をする原因や対策とともに、離婚に関する手続きの概要についてお伝えしてきました。
産前産後は夫婦の大切な時期ですが、それはまた不倫に陥りやすい時期でもあるという事を知っていただいて、不倫に至ってしまうような原因を作っていないかをチェックしてしっかり対策をして、不倫に至る事を上手に避けましょう。

万が一、夫が不倫をした場合でも、関係を修復する・離婚をする、どちらのケースでも、冷静に行動することが鍵になります。

このページでご紹介した専門家に相談して、上手に対応をするようにしましょう。

不倫慰謝料請求に強い弁護士

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