堂々と浮気する夫の心理は?解決方法とNG行為も紹介
浮気は、夫婦の関係に亀裂を入れ、慰謝料などで経済的なペナルティを受けることもある重大な裏切りです。そのため、通常浮気をするときは妻にバレないようこっそり行うのが通例といえます。
しかし、浮気をする夫のなかには、妻に知られていることに勘付いていながらも、堂々と浮気を続ける人もいます。
なぜ悪びれもせずに浮気を続けることができるのでしょうか?
この記事では、堂々と浮気をする夫の心理と浮気の解決方法、解決するうえでやってはいけないNG行為を紹介します。
堂々と浮気する夫の心理は?
妻にバレている可能性が高いのに、堂々と浮気をする夫は何を考えているのでしょうか。
堂々と浮気を続ける夫の心理は、大きく3つのパターンに分類することができます。
それぞれ何を考えたうえでの行動なのか、詳しく見てみましょう。
(1)自分とは離婚できないとたかをくくっている
堂々と浮気をする夫の心理として代表的なのは「どうせ妻は何もできない」「自分とは離婚しないだろう」とたかをくくっていることです。
小さな子供がいる家庭の夫や、妻が専業主婦で夫が家計を支えている家庭の夫によく見られるケースです。
また「妻は自分が好きだから離婚なんて言い出さないだろう」と根拠のない自信から堂々と浮気している場合もあります。
また、過去に浮気が発覚した場合に、夫や浮気相手に制裁を加えずに許してしまった場合も、妻を甘く見て増長してしまうことがあるようです。
経済的・心理的に妻が自分に依存していると考えたとき、夫は堂々と浮気することがあります。
(2)浮気の理由を妻に責任転嫁している
浮気の原因を妻のせいにしている夫も、浮気に走るとあまり悪びれないことがあります。
「自分を浮気に走らせているのは妻だ」「妻が悪いのだから浮気されても仕方ない」と考え、浮気の罪悪感を誤魔化しているケースです。
注意が必要なのが、夫が浮気を妻のせいにしているからといって、その理由に正当性があるとは限らない点です。
たとえば、子育て中で子供の世話につきっきりの妻に対して「自分に構ってくれないから浮気されても仕方ない」と責任を押し付けている場合が代表的です。
また、自分の思い通りに動いてくれない妻に対し「自分のことを理解できないのだから外で浮気されても仕方ない」と勘違いすることもあります。
被害者意識の強い夫の場合、堂々と浮気をしているのは、浮気の原因を心の中で妻に押し付けているからかもしれません。
(3)浮気ではなく本気なので離婚してもいいと思っている
浮気相手との恋愛を、浮気ではなく本気の恋だから離婚してもいいと思っている可能性もあります。
離婚に発展するのを恐れて浮気を隠す夫が多いことに対し、離婚を視野に入れているため堂々としているケースです。
一見このタイプの夫はどうしようもないようにも思えるのですが、必ずしもそうとは限りません。というのも、浮気中の男女というのは多少なりとも禁断の恋愛に酔っている傾向があり、現状や今後のリスクを正しく認識できていないことが多いからです。
「別に離婚してもいい」と思って堂々と浮気する夫に対しては、現実を再認識してもらうことが効果的です。詳細は後述します。
堂々と浮気する夫への対処法
では、堂々と浮気する夫に対して、浮気をやめさせるにはどのような手段が考えられるのでしょうか。
夫の浮気への対処法を見てみましょう。
(1)浮気が及ぼす影響を認識してもらう
浮気で自分や周囲にどの程度の悪影響が出るのか、淡々と説明して再認識してもらいましょう。
堂々と浮気する夫の中には「とがめられたら離婚すればいい」と軽く考えている人もいるのですが、現実はそう簡単には済みません。
まず、いざ離婚となると浮気の慰謝料と財産分与が発生します。
いくらになるかはケースバイケースですが、それなりの婚姻期間の夫婦で共有財産が多ければ、1千万円超の金額になることも珍しくありません。
さらに、不倫相手も既婚者の「ダブル不倫」であれば相手の配偶者からの慰謝料請求も考えなければなりません。こちらはおおむね50万円から300万円が相場です。
経済的なダメージだけでなく、職場や友人の間で不倫の事実が広まると、人間関係の中でも信頼が失墜します。
職場不倫であれば配置換えや依頼退職などの処分の対象となることもあるでしょう。
これらはあくまで一例ですが、浮気が人生に及ぼす影響は非常に大きいものです。
最悪の場合は文字通り全てを失うことになりかねないため、今一度それだけの覚悟があるのか問いただしてみましょう。
(2)浮気相手・夫へ慰謝料を請求する
浮気の被害者である妻からは、浮気相手と夫に対して慰謝料を請求できます。
浮気相手と夫に対して合法的に制裁を加える方法として、もっとも代表的かつ高い効果が見込めます。
夫と離婚しないのであれば、浮気相手にダメージを与え追い払う効果もあるので検討してみてください。
なお、浮気の慰謝料請求権には「浮気の事実と浮気相手を知ってから3年間」の時効が設けられています。
堂々と浮気する夫を放置しすぎると慰謝料を請求できなくなることもあるので注意しましょう。
慰謝料は浮気相手と夫に対して請求可能ですが、希望に応じて浮気相手ひとりへの請求もできます。
夫婦の財産を妻が一括管理している場合や、独身時代の貯金がない夫の場合は浮気相手にのみ請求することも多いです。
ちなみに、浮気相手にだけ請求する場合は浮気相手からの求償権行使(支払った慰謝料の一部を夫に請求すること)に注意してください。
詳細は以下で確認できます。
(3)お金の管理を妻がおこなう
お金の管理を妻がおこなうことで、経済的に浮気したくてもできない状況にできます。
浮気する夫というものは、少なからず不倫相手の女性に対して食事をごちそうしたりプレゼントを贈ったりして格好をつけたがるものです。
そのため、財布の紐を締めあげるのは不倫をやめさせるのに効果的です。
夫のお金を管理する方法はいくつか考えられます。
「クレジットカードの履歴や銀行の入出金明細を共有させる」「預貯金の口座を妻が管理しお小遣い制にする」「少額入れた口座のデビットカードを持たせる」など人によってさまざまです。
各夫婦に合った方法を検討してみましょう。
(4)夫が記入した離婚届を持っておく
浮気が発覚した後の再犯防止策として、夫に記入させた離婚届を持っておく方法もあります。
堂々と浮気をする夫は「妻は自分とは別れない」と自信を持っている傾向にあるため、記入済み離婚届を持っておくことで、心理的にプレッシャーをかけることが可能です。
夫に対して「不誠実な態度は許さない」という姿勢を示せます。
なお、夫から役所に「離婚届不受理申出」が提出されていると、離婚届けは受理してもらえません。
そのため記入済みの離婚届けは確実に効果のあるものではありません。
あくまで夫をけん制する手段の一つとして考えておいてください。
(5)経済的に自立する
経済的に夫に依存してしまっている状態であれば、自立してしまうのも良い方法です。
離婚するかどうかは別として、経済的に自立することで「いつでもあなたから離れることができる」と夫に示すことができます。
妻が自分を経済的に頼っていることを利用して堂々と不倫をしていた夫に対して、この方法は非常に効果が高いです。
妻との離別が現実味を帯びて、初めて妻の大切さを思い出す人もいます。
夫婦仲の修復にも役立つ方法ですので、可能であれば検討してみてください。
堂々と浮気する夫にやってはいけないこと
夫が堂々と浮気をするケースでは、浮気の解決や証拠集めにおいて、いくつか注意が必要なNG行為が存在します。
その中でも代表的な3点を見てみましょう。
(1)感情的に証拠を突き付けるのはNG
まず、浮気の証拠を掴んだ場合でも、感情的に突き付けるのは良い方法とはいえません。
発見した情報が確実な証拠と言えるのか分かりませんし、感情的に接すると夫が話し合いのテーブルにつかないことがあります。
証拠として弱い状態でつきつけてしまうと、夫が確実な証拠を隠滅する可能性があります。
証拠を突き付ける際はあくまで冷静に、決定的なものを用意してから場を持つようにしましょう。
(2)行動の過剰な監視は法に抵触することも
証拠集めの一環として、ある程度夫の行動を監視することもあるでしょう。ただ、過剰な監視は法に触れることがあるため注意が必要です。
たとえば、夫のスマホに監視アプリを無断でインストールし、他者との連絡を監視すると、刑法の「不正指令電磁的記録供用罪」に該当することがあります。 また、プライバシーの侵害を受けたとして損害賠償請求の対象となる可能性もあり、不倫の慰謝料を相殺されてしまうことも考えられます。
浮気の証拠を集めるうえで、多少の行動の監視は必要なこともありますが、法に抵触しない範囲で行ってください。
自分では適法かどうか判断できない場合、弁護士に相談して指示を仰ぐことも可能です。
(3)共有財産を夫に全額預けておくのは危険な場合も
夫に経済的に依存している状態だと、浮気を問い詰める際夫婦の共有財産を夫に全額預けておくのは危険な場合もあります。というのも、夫の性格に難があると、激昂して生活費を渡さなくなることがあるからです。
専業主婦で毎月のお金を夫から受け取っているのであれば、念のため共有財産から当面の生活費を確保して話し合いに臨むようにしましょう。
当然ながら、夫婦には生活費を分担する義務があるため、専業主婦であれば夫に生活費を払うよう法的に請求することも可能です。
しかし、相応に手間も時間もかかるため、この方法は利用しないに越したことはありません。
経済DVの恐れがあるのであれば、問い詰める前にある程度まとまったお金を確保しておくのがおすすめです。
堂々と浮気する夫に制裁を加える手順
堂々と浮気する夫に制裁を加えたい場合、慰謝料の請求を軸に対策を組み立てていくことが多いです。
ここでは、慰謝料の請求と浮気の解決を目標に、夫に制裁を加える手順を紹介していきます。
(1)浮気の証拠を集める
まずは、夫が言い逃れできないよう、浮気の決定的な証拠をこっそり収集していきましょう。
妻を甘く見て堂々と浮気している夫であれば、比較的証拠集めは容易といえます。
何を「決定的な証拠」と定義するかについては、肉体関係がわかるかどうかが基準となります。
たとえば、肉体関係を匂わせるメッセージのやりとりや、一緒にラブホテルに入る写真(複数回あるとベスト)などが代表的です。
浮気の証拠として何を集めればよいかは、以下の記事でも詳しく紹介しています。参考にしてください。
(2)自分の今後の希望を整理する
証拠集めと同時に、自分の今後の希望を整理してみましょう。
具体的には以下のような内容を可能な範囲で決定していきます。
- 夫と離婚するかどうか
- 不倫相手にどのように償ってほしいのか
- 慰謝料はいくら払って欲しいのか
- 今後の夫婦の在り方はどうしたいか
ただ、証拠集めの段階では、まだ今後について詳しく決められないこともあるかと思います。
難しい場合は弁護士や夫と協議しながら進めることもできますので、ここでは可能な範囲で問題ありません。メモ書き程度にまとめておきましょう。
(3)不倫問題に強い弁護士に依頼する
要望がある程度固まったら、解決を依頼する弁護士を探しましょう。
弁護士にはそれぞれ得意分野が存在するため、不倫を専門にしている事務所から選ぶのがおすすめです。
相談料無料の事務所や、女性の弁護士が担当してくれる事務所もあるので、自分にあったところに相談してみましょう。
(4)浮気相手・夫との示談交渉をおこなう
依頼する弁護士が決定したら、次に夫や浮気相手との示談交渉に移ります。
弁護士に相談し、解決までの方針を固めたら浮気相手に弁護士を通じて連絡を取りましょう。
浮気相手や夫から示談条件等について直接連絡があった場合、逐一弁護士と共有しておくと安心です。
ちなみに、最終的な解決方法について要望がある場合は、こちらも弁護士に相談すると可能な限り対応してくれます。
「なるべく大きなダメージを与えたいので分割でいいので慰謝料を増やしたい」「さっさと終わらせたいので現実的な慰謝料額でまとめて欲しい」など、希望があれば相談してみてください。
夫の浮気は弁護士に相談するのが近道
夫の浮気を解決したい場合、不倫に詳しい弁護士に相談するのが近道です。
では、弁護士に相談するとどのようなメリットがあるのか、代表的なものを3点紹介していきます。
(1)解決まで総合的にサポートしてくれる
弁護士に相談すると、不倫問題の解決まで総合的にサポートを受けられます。
不倫を解決する工程では、手続きや決めなければならないことが多く、一人で全てこなすのは難しいからです。
たとえば、不倫の証拠集めや示談交渉の準備、必要に応じて裁判所への手続きなども必要になります。
仕事や家事・育児と並行しつつ、夫に気付かれないよう進めるのは至難の業です。
また、法的な知識がなく、そもそも何から手を付ければよいか分からない、という方も珍しくありません。
こんな場合も弁護士が相談にのり、希望に応じた解決策を提案してくれます。
弁護士は、浮気の解決までトータルサポートが可能な強い味方です。
(2)書面の作成や裁判所の各種手続きも代行可能
浮気相手と戦い夫の浮気を解決するにあたり、一般の方には特に難度が高いのが、裁判所への手続きや法的に有効な書面の作成です。
本やネットで勉強しながら進めることも不可能ではありませんが、相応の時間と手間がかかります。
こういった面倒で難解な手続きも、弁護士に依頼すれば確実かつ素早くおこなってくれます。
(3)妻の代理人として代わりに交渉できる
依頼した弁護士を代理人に選任することも可能です。
夫と距離を置きたい場合や、不倫相手に会いたくない場合、妻の代わりに当事者と交渉してくれます。
弁護士を無視して直接会いに来るケースもありますが「弁護士を通してください」と伝え、取り合わなくて大丈夫です。
不倫相手や夫と直接会うのは、人によっては大きなストレスとなります。
弁護士を利用すれば、希望によっては相手方と一度も会わずに済ませられることもあります。
解決までの心理的負担を軽減することができますので、必要に応じて代理人を利用してみてください。
まとめ
堂々と浮気をする夫は、心のどこかで「妻は自分とは別れない」とたかをくくっている傾向があります。
夫の浮気による苦しみを長引かせないためには、慰謝料の請求を始めとした法的な対処が必要です。
弁護士を利用すれば、法律知識のない方でも夫や浮気相手に毅然と対処できます。
まずは、相談料無料の弁護士事務所を探してみるところから始めてみましょう。