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自分たちは仮面夫婦?仮面夫婦の定義と再構築をする方法

「夫婦の間でろくな会話もセックスもない」そのような夫婦を仮面夫婦と呼ぶことがあります。
子育てや経済的な事情など、必要最小限の事柄しか、夫婦間で共有するものがないことから「夫婦関係に疲れた」「一緒にいる意味がない」と悩んでいる人も多いのではないでしょうか?

仮面夫婦によって悪影響を被るのは当人だけではなく、子供にも深刻な影響を及ぼします。
仮面夫婦とはどんな夫婦を指し、仮面夫婦が離婚しない理由とはどのようなものなのでしょうか?
併せて、仮面夫婦から夫婦関係を再構築していく方法も解説していきます。

仮面夫婦とは?仮面夫婦の5つの特徴

気づいていないだけで自分たちも仮面夫婦になっているかもしれませんし、少しでも心当たりがあるのであれば、今後は仮面夫婦になってしまうかもしれません。
仮面夫婦の特徴について理解しておきましょう。

(1)会話が要件だけ

夫婦間で必要最低限の話しかしないという夫婦は仮面夫婦になってしまっている可能性が高いと言えます。
お金の話、子供の話、生活の話など、それぞれの夫婦として、親としての話など家庭の中での役割の話しかせずに、自分が考えていること、相手に対する気持ちなどを話すことがないのが仮面夫婦の会話の特徴です。
夫婦間に会話がないと気づいたら、それは仮面夫婦の入り口と言えるかもしれません。

(2)夫婦が顔を合わせる時間が少ない

仕事などの理由によって夫婦の生活リズムが合わない場合も仮面夫婦の特徴です。
夫は仕事が遅くなり、妻は早く寝てしまい、顔を合わせるとしても朝だけというようなケースでは、お互いが接する時間が最低限しかありません。

むしろ、仮面夫婦は一緒にいる時間を避けるためにこのような人間関係を求めているとも言えるでしょう。
お互い、相手への興味を示さずに会話も面倒という場合には、仕事などで遅く帰宅するわけでもないのに、一緒にいる時間が少なくなったり、一緒にいるのに会話がなかったりすることもあります。

時間的・精神的に夫婦の生活リズムが合わないことも仮面夫婦の特徴です。

(3)夫(妻)に不倫相手がいる

夫婦どちらかが不倫をしている可能性が高いというのも仮面夫婦の特徴です。
夫婦間で会話やスキンシップがないため、他の異性に対して会話やスキンシップを求めることで心の穴を埋めているのです。

また、そもそも夫婦どちらかが相手に興味がないために、不倫に走っている可能性もあります。
いずれにせよ、夫婦のどちらかが不倫相手がいることで肉体的にも精神的にも満足しているので、どちらかが不倫をしている夫婦は仮面夫婦になる可能性が高くなります。

(4)スキンシップがない

夫婦間のスキンシップに全く興味がなく、セックスレスが常態化している夫婦も仮面夫婦である可能性が高いと言えます。
配偶者に求めるのは、夫(妻)として、父(母)としての役割のみで、セックスはその役割の中で意味をなさないと考えているためです。

仮面夫婦とは単に外形上夫婦を演じているだけですので、外形とは無関係のセックスやスキンシップに関しては興味がないようです。

(5)人前では仲のよいフリをする

普段は会話が全くないのに、地区の行事、親戚の集まり、学校の行事などに顔を出すと普通の夫婦を演じる夫婦も仮面夫婦の特徴です。
仮面夫婦なのに離婚をしない理由として「世間体」をあげる人がいますが、このような夫婦は周囲に対してだけは仲のよい夫婦を演じる傾向にあります。

仮面夫婦が離婚しない5つの理由

自分たちで「仮面夫婦」という自覚があっても、離婚しない夫婦はたくさんいます。
仮面夫婦である自覚があり、夫婦生活に明らかに不満や辛さを感じているにも関わらず離婚しない夫婦が多いのには以下のような5つの理由があります。

(1)親戚や会社に配慮して

「離婚したら世間体が悪い」「仕事に悪影響する」などの世間体を気にして離婚をしないという夫婦もたくさんいます。

会社や親や友人などから「離婚したら悪い目で見られるのではないか?」ということを理由にして、離婚してもやっていける経済力があったとしても社会からの視線を気にして離婚しない夫婦も数多くいます。

(2)離婚後の妻の経済的な事情

女性が仮面夫婦なのに離婚しない大きな理由が経済的な問題です。
収入面で夫の給料に依存している女性は離婚したら自分で社会に出て働きお金を稼がなければなりません。
現在の生活水準を維持することは難しいと考える女性が多いので仮面夫婦を続けてでも離婚せずに現在の生活を維持しようとしている妻は多数存在します。

また、老後のことを考えると離婚できないという人も多いようです。
「仮面夫婦は嫌だけど、老後1人になるのはもっと嫌」と考えて離婚しないというものです。
離婚しても新しいパートナーを簡単に見つけられるわけではないので、現状の夫婦関係に不満があっても、離婚せずに老後に備えるという人も少なくありません。

(3)手続きや新生活が面倒

離婚は結婚以上に労力を使います。
慰謝料や財産分与や養育費を取り決め、お互いの親戚にも連絡しなければなりません。
このような離婚に関わる手続きを面倒に感じて、仮面夫婦のまま何となく結婚生活を継続しているという夫婦も多数存在します。

(4)夫婦どちらかに相手に対する愛情が残っている

夫婦どちらかはパートナーに対して興味を示さないが、もう一方の妻や夫はパートナーに対して愛情が残っているというケースでも離婚しない夫婦が多いようです。
離婚は夫婦双方の合意があって成立するものですが、どちらかに愛情が残っており、相手も妻や夫に興味がないだけというケースでは、離婚にまで話が進みません。

愛情が残っている妻や夫は、精神的には辛くとも好きな相手と離婚したくはないと考えているので、仮面夫婦のままであっても結婚生活を継続していることが多いのです。

(5)子供にとって親は必要だから

仮面夫婦が離婚しない大きな理由の1つが「子供のため」というものです。
いくら夫婦関係がうまくいっていない家庭でも、子供にとっては唯一の父親であり母親で、どちらも欠かすことができない存在です。

また、離婚をしてしまったら、子供が経済的な苦境に立たされる可能性が高くなってしまいます。
子供の環境面を考えて「少なくとも子供が独立するまでは離婚しないでおこう」と仮面夫婦としての夫婦関係を継続している夫婦も数多く存在します。

このように、「仮面夫婦であることは精神的に辛いけど」

  • 世間体のため
  • 生活のため
  • 老後のため
  • 子供のため

などの理由によって結婚生活を継続している人が多いようです。
もちろん、状態としては仮面夫婦でも、相手に対する気持ちが残っているから結婚を継続しているという人も存在します。

仮面夫婦が子供に与える3つの影響

仮面夫婦が「子供のためだ」と思って結婚生活を取り繕っても、子供には悪影響があります。
仮面夫婦の子供に与える可能性がある悪影響としては以下のようなものがあります。
仮面夫婦の家庭の子供は、将来的に仮面夫婦であることが連鎖してしまう可能性がありますし、子供の精神状態に深刻な影響を及ぼす可能性もあります。

仮面夫婦の子供には具体的にどんな悪影響があるのでしょう?

(1)子供が悩みなどを溜め込むようになる

仮面夫婦の家庭の子供は、親に対して自分の気持ちをさらけ出せずに、自分の気持ちを自分の中に溜め込むようになります。
子供は本能的に夫婦関係がうまくいっておらず、双方が妻や夫に対して言いたいことも言えずにいるということは分かっています。

このような脆い家庭環境を壊れることを子供は本能的に危惧するので、家庭が壊れないように親の前ではいい子でいようとする傾向があります。
結果的に親に対して自分の悩みや欲求などを言い出すことができずに、あらゆることを溜め込んでしまう傾向があります。

(2)子供の将来の家庭にも影響する

自分の中に悩みや欲求などを溜め込んだ子供は、大人になっても他人に対して自分をさらけ出すことができない傾向にあります。

子供が家庭を持ってもパートナーに対して自分をさらけ出すことができず、結果的にパートナーとの会話もなくなり、子供の将来の家庭も仮面夫婦になってしまうことが多いようです。
自分たちが仮面夫婦であることは、子供や孫の代になってまで影響してしまうことが多いのです。

(3)子供が問題行動を起こすことがある

家庭で自分をさらけ出すことができない子供は、その不安や欲求を家庭の外で吐き出す傾向にあります。
不安や欲求をぶつけることを他人に求め、学校で問題行動を起こしたり、時には犯罪に手を染めてしまったりすることもあります。

仮面夫婦は子供の外での行動に大きく影響を及ぼし、さらには子供の将来にも悪影響になってしまう可能性があるということを親は十分に認識すべきでしょう。

仮面夫婦を修復する4つの方法

子供のためやお金のために離婚を選択しない仮面夫婦は多数存在します。
しかし、子供のためにも自分のためにも、どうせ結婚生活を継続するのであれば仮面夫婦でいることよりも、夫婦としての関係を再構築できることに越したことはありません。

「自分たちは仮面夫婦だから」と諦める前に、まずは以下の方法を試して再構築を図る努力をしてみましょう。

  • できる限り会話をする
  • 旅行やレジャーに行く
  • 夫婦でカウンセリングを受ける
  • セックスを試みる

仮面夫婦が再構築を図るための方法について詳しく解説します。

(1)できる限り会話をする

まずはできる限り会話をする努力すべきでしょう。
これまでは「お金」「食事」「子供や地区や親戚の行事」などについてしか会話はなかったかもしれません。
しかし、このようなそれぞれの役目の会話だけでなく、友人に話すような会話をすることが非常に大切です。

「今日何があった」「テレビや芸能人のネタを振ってみる」このような会話を少し努力して行うだけで、相手も自分に対して役割以外の会話をしてくる可能性があります。
少しでも、自分の考えや気持ちを伝える会話をする努力をまずはしてみましょう。

(2)旅行やレジャーに行く

旅行やレジャーに行って、日常とは異なる空間を作ることは非常に大切です。
自宅というと閉ざされた空間の中では、会話や刺激もないのでおのずと会話がなくなってしまいます。

しかし、日常とは違う経験をすることによって自ずと「楽しい」「感動した」などの役割とは異なる会話が生まれてくるものです。
仮面夫婦となっている人にとっては、改めてどこかに出かけることは気まずいものかもしれません。

しかし、思い切って出かけてみることによって、自然とこれまでにはなかった会話ができるようになる可能性があります。

(3)夫婦でカウンセリングを受ける

自分たちで仮面夫婦の問題を解決することができない時には専門家に相談することも重要です。
専門家は夫婦それぞれの話を聞いて、夫婦が自然と関係を再構築できるように適切なアドバイスを行なってくれます。

不倫などの直接的な原因がなく、仮面夫婦になっているのであれば専門家に相談することも非常に有効な方法です。

(4)セックスを試みる

夫婦関係がうまくいかない大きな原因はやはりセックスレスです。
仮面夫婦のほとんどがセックスレスになってしまっているため、仮面夫婦を脱却するためにはセックスを試みることも非常に大切です。

セックスについて夫婦で話あいの時間を設けて、セックスに再挑戦してみるのもよいですし、環境を変えてホテルなどをとってセックスができる状況を意識して整えるようにしましょう。

相手が話し合ってくれない時は修復不可能

このように、仮面夫婦である状況を修復する方法はいくつかあります。
しかし、基本的にこれらの方法は、相手もある程度は関係修復を希望し、自分の話を聞いてくれる状況でない限りは難しいのが実情です。

いくら自分ばかり努力をしても相手が取り合ってくれないのであれば、どのような手段も取りようがありませんし、自分も今まで以上に辛くなってしまうばかりです。

このようなケースでは離婚をするということも選択肢の1つです。
離婚をすることによって新たな人生をスタートし、自分も配偶者も明るくなり、子供も自由に親と面会交流ができる環境にあれば、仮面夫婦の環境下よりも子供にとってはプラスになる可能性もあります。

離婚する前に決めておくこと

努力をしても相手との関係を再構築することができない場合には、離婚という撰択肢もあり得ます。
しかし、離婚する場合には感情的に離婚するのではなく、事前に話し合って決めるべきことがあります。

どんな内容について話し合うのかは、子供がいる場合と子供がいない場合によって分かれます。
最後に、離婚する前に話し合い、取り決めておくべきことについて詳しく解説します。

(1)子供がいない場合に決めること

子供がいない場合には以下の3つの点について取り決めておきましょう。

  • 財産分与
  • 慰謝料
  • 年金の分与

結婚生活の間に蓄財した財産や、納めた年金は離婚する妻にも獲得できる権利があります。
上記3つのことについてしっかりと取り決め、できれば決めた内容は公正証書にしておくようにしましょう。

(2)子供がいる場合は親権者と養育費も決めておく

上記3つのことに加えて子供がいる場合には以下の2点についても決めておかなければなりません。

  • 養育費
  • 親権者

子供の生活に離婚の悪影響が出ないように、養育費について取り決めておくことは非常に重要です。
やはり公正証書にしておきましょう。

また、子供にとっては離婚した親であっても唯一の親であることには変わりません。
面会交流についてはしっかりと取り決めて、子供にできる限り離婚の余波が及ばないようにすることは離婚後の大きな親の務めです。

まとめ

夫婦としての会話やスキンシップはほとんどなく、実質的には破綻している状況なのに夫婦関係を良好なものに装っている夫婦を仮面夫婦と言います。
仮面夫婦が離婚しない原因は様々ですが、仮面夫婦のままの関係を継続していくことは、夫婦にとっても子供にとっても良いものではありません。

まずは、仮面夫婦の関係を再構築する努力をしましょう。
どうしても再構築ができないのであれば、離婚を視野に入れることも現実的な選択肢と言えるかもしれません。

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