不倫問題は身近な人に相談しない方が良い?状況に適した不倫(浮気)の相談先
配偶者が不倫している、あるいは不倫している疑いがある場合、
「本当に不倫しているのか確かめたい」
「不倫をしているなら許せない」
「慰謝料を請求したい」
「離婚したい」
など、さまざまな思いが頭をよぎることでしょう。
しかし、自分だけでは考えがまとまらず、どうしていいかわからないという方も少なくありません。
そのような場合、ひとりで悩まずに第三者に相談することで、心が晴れたり解決策が見えたりすることがあります。
本記事では、不倫問題の相談先について選び方やリスクとあわせて詳しく解説します。スムーズに相談するための準備方法や不倫に関するよくある相談内容と回答も解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
不倫(浮気)問題の相談先の選び方
適切な不倫問題の相談先は、状況や目的によって異なります。悩みを聞いてほしいだけであれば、友人や親戚といった身近な方でもいいでしょう。専門家よりも気軽に相談しやすいですし、お金がかかりません。
ただし、相談先が専門家でない場合、問題の解決にはつながりにくいです。離婚、慰謝料請求したり不倫相手と別れさせたりするには、配偶者や不倫相手に要求を飲ませなければなりません。相手が要求に応じないときは、裁判で解決することになります。裁判では法律を基準に話を進めるため、法律に詳しくない方では的確なアドバイスができないでしょう。ですので、不倫問題の相談先は状況や目的に応じて選んでください。
「誰かに話を聞いてもらって少しでも楽になりたい」というときは、身近な方に話を聞いてもらうといいでしょう。不倫問題を解決したい場合は、不倫に強い弁護士に相談して的確なアドバイスをもらうのがおすすめです。後ほど目的、状況別の相談先を解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
友人や親戚に配偶者の不倫を相談するリスク
先ほど解説したとおり、友人や親戚であれば気軽に不倫問題を相談できます。ご自身の心情を理解した上で相談に乗ってくれるため「自分には味方がいる」と、安心感を得られるでしょう。
しかし、身近な方に相談することには、いくつかのリスクがあるので注意してください。本項目では、身近な方に相談するスクと注意点を解説していきます。友人や親戚に相談しようと考えている方は、これから解説する内容を確認しておきましょう。
(1)リスクについて
主なリスクは以下のとおりです。
- 誤った解決策を提案される
- 相談内容を第三者に話される
身近な方からアドバイスとして、誤った解決策を提案されるかもしれません。専門知識を有した方でなければ、相談には乗れても正しくアドバイスすることは困難です。間違った解決策を行動に移してしまうと、問題を解決するどころか状況が悪化することもあるでしょう。
そして、相談内容を第三者に話されてしまうリスクもあります。不倫はデリケートな問題ですから、第三者に知られたくない方が多いでしょう。また、友人や親族間で噂になれば、配偶者が「不倫がバレた」と気づいてしまうかもしれません。配偶者が不倫の証拠を隠滅させてしまうと問題解決は困難です。
(2)注意点について
身近な方に不倫問題を相談するときは、以下の内容に気をつけましょう。
- 口が固い方に限定する
- 複数人に話さない
- 他言無用であると伝える
相談する相手は、なるべく口が固い方一人に限定してください。人数が増えれば増えるほど、第三者に相談内容を話されるリスクが高くなります。
相談相手に「他言しないでほしい」「あなたにだけ相談している」と念を押しておけば、他言されるリスクを回避しやすいです。「不倫の噂が広まれば他言したとバレる」と考えれば、第三者に相談内容を話したりしないでしょう。
以上の注意点を考慮して、身近な方に不倫問題を相談してください。
相談する前の心の準備
不倫問題を相談する前に、最終目的や現在の状況について整理しておきましょう。状況を整理してから相談すれば、スムーズに具体的なアドバイスをもらいやすくなります。ご自身で判断できない項目があるときは、相談相手に一緒に考えてもらいましょう。整理する内容を詳しく解説するので、順番に確認してみてください。
(1)最終目的について整理する
誰に相談する場合でも、ご自身が最終的にどうしたいか決まっていればアドバイスをもらいやすくなります。
まずは、以下の項目から整理してみましょう。
- どうしても離婚したいのか
- 誰に慰謝料を請求するのか
不倫問題を解決したいときは、離婚、慰謝料請求するのかを決めます。一時的な感情に流されず、配偶者のいいところや2人で話し合った将来の計画などを考慮して決めましょう。離婚することだけが解決方法ではありません。夫婦関係の改善も視野に入れて、離婚するかしないかを決めてみてください。
慰謝料は配偶者だけでなく、不倫相手にも請求できることがあります。離婚しない場合は、不倫相手だけに慰謝料請求することもできます。ただし、慰謝料の支払い義務は配偶者にもあるため、不倫相手が払いきれないときは配偶者も払わなければならない可能性がることを考慮しておきましょう。
(2)現在の状況について整理する
これから解説する内容を整理しておけば、探偵事務所や弁護士にスムーズに相談しやすくなります。不倫問題を解決する上で重要な項目なので、相談する前に整理しておきましょう。項目は以下のとおりです。
- 不倫の証拠の有無
- 夫婦関係への影響
- 不倫相手との関係
不倫の証拠を持っていない場合は、探偵事務所に相談してみてください。費用はかかりますが、裁判時に不倫の証拠として認められやすいものを集めてくれます。
不倫の証拠が十分に揃っていれば、裁判時に配偶者の不倫を証明できます。裁判官から離婚、慰謝料請求が認められやすくなるので、不倫の証拠が十分揃っているかを確認しておきましょう。示談交渉も有利に進みやすくなるかもしれません。
夫婦関係への影響や不倫相手との関係は、離婚、慰謝料請求の認められやすさに関わります。また、慰謝料請求の金額にも関わっているので、整理しておきましょう。
目的・状況別の不倫問題の相談先
相談の準備が整ったら、不倫問題を相談してみましょう。
目的、状況別の専門家を解説するので、相談先を選ぶときの参考にしてみてください。
それでは詳しく見ていきましょう。
(1)専門家からアドバイスを受けたいなら夫婦問題カウンセラー
夫婦問題カウンセラーなら、過去の相談例をもとにアドバイスしてくれます。実績が豊富なカウンセラーに相談すれば、素人よりも的確なアドバイスがもらえるでしょう。中立的な立場にあるため、身内びいきされることはありません。
さらに、仕事として相談を受けているため、相談内容を第三者に話される心配もありません。相談費用がかかる分、友人や親戚に相談するときのリスクを回避できます。電話やメールを使って相談できるので、友人や親戚と同じく気軽に頼りやすいです。
ただし、カウンセラーは無資格でも肩書を使用できるため質がピンキリです。民間団体、国家資格があるものの必須ではありません。より的確なアドバイスがほしい方は、国家資格持ちのカウンセラーに相談してみましょう。
カウンセラーができるのは、あくまでアドバイスまでです。離婚、慰謝料請求した方がいいという結論に至ったとしても、法的手続の代理や代行をできるわけではありません。
(2)無料で相談したいなら行政やNPOの相談機関
行政やNPOの相談機関なら、無料で不倫問題を相談できます。公的機関が相談窓口を設けているため相談料は発生しません。もちろん、相談内容を第三者に話すこともありません。福祉事務所なら離婚後の生活について相談できるので、離婚を考えている方は覚えておきましょう。
ただし、行政やNPOの相談機関ができるのは、カウンセラーと同じくアドバイスまでです。相談者の代わりに離婚、慰謝料請求の手続をしてくれるわけではありません。
(3)不倫の証拠を掴みたいなら探偵事務所
「配偶者が不倫しているかもしれない」「配偶者が不倫している証拠を掴んで離婚、慰謝料請求したい」というような場合は、探偵事務所に不倫調査を依頼してみましょう。不倫を理由に離婚、慰謝料請求するときは、請求する側が不倫の事実を証明する必要があります。そのためには、不倫の証拠を集めなければなりません。
ここでいう証拠とは、配偶者と不倫相手が性的関係にあったことを推認させるもののことです。ですから、配偶者が異性とラブホテルに出入りする写真のようなものが、決定的な証拠になります。
しかし、配偶者の不倫を疑ったときに、自分で毎日のように配偶者を尾行して証拠をつかむというのは現実的ではありません。そこで、証拠集めの専門家である探偵事務所に不倫調査を依頼して、代わりに不倫の証拠を集めてもらうことが有益です。
(4)配偶者や不倫相手に慰謝料請求したいなら弁護士
配偶者が不倫していると推認できる証拠を持っている方は、弁護士に相談してみましょう。もらえるアドバイスの内容は以下のとおりです。
- 離婚、慰謝料請求が認められやすい証拠
- 証拠の集め方
- 慰謝料請求額の相場
- 相談者のケースで受け取れる慰謝料の金額
さらに、相談だけでなく、配偶者や不倫相手との示談交渉や裁判所の手続きなど、離婚、慰謝料請求に関する手続きの代行も依頼できます。弁護士はカウンセラーや探偵事務所とは違い、司法試験に合格して司法修習という研修を終えた者だけがなれる職業です。誰でも一定の能力を備えているため、他の相談先よりも安心して相談、依頼しやすいです。また、守秘義務があるので、職務上知りえた情報を第三者に話される心配はありません。
ただし、弁護士に相談、依頼すると費用がかかります。事務所によっては高額になる場合があるため、多くの方が不安を抱いていることでしょう。しかし、最近は初回法律相談無料という法律事務所も増えています。正式に依頼する場合も、着手金を低く抑えて成功報酬でカバーできる料金体系の法律事務所もあります。
料金を抑えられる法律事務所を探して、不倫問題の解決に向けて行動しましょう。不倫問題を放置すればするほど配偶者と不倫相手の仲が深まり、夫婦関係の改善が困難になるかもしれません。なるべく早く相談して、不倫問題を解決しましょう。
配偶者の不倫に関するよくある相談内容と回答
ここからは不倫に関するよくある相談内容と回答を解説していきます。不倫問題を解決するためのヒントがほしい方は、これから解説する内容を参考にしてみてください。より詳しい内容を知りたい方は、参考記事も確認してみましょう。
(1)不倫の原因を知りたい
まずは、配偶者が不倫する原因を解説するので、心当たりがないか確認してみてください。主な原因は以下のとおりです。
- セックスレス
- 精神的、物理的に距離がある
- 異性としての魅力を感じられない
- 家で安らげない
全体的に寂しさが原因であるといえるでしょう。夫や妻にセックスを断られた寂しさで、他の異性に癒しを求めてしまうことがあります。
そして、普段から精神的、物理的に距離を置いていると不倫する可能性が高いです。「配偶者と同じ空間にいるのが気まずい」と感じるようになり、安らぎを求めて他の異性と不倫することがあります。
「確かに最近配偶者との距離を感じるな」と考えている方は、交際直後のことを思い出してコミュニケーションを取ってみましょう。精神的な距離感を埋めていけば、物理的な距離も縮まり配偶者が不倫する可能性が低くなるかもしれません。
(2)不倫相手と別れさせる方法を知りたい
夫婦関係を改善させたい場合は、配偶者と不倫相手を別れさせましょう。別れさせる方法は以下のとおりです。
- 不倫の証拠を集める
- 慰謝料を請求する
- 誓約書を交わす
- 内容証明郵便を送る
配偶者との話し合いで解決できる場合もありますが、素直に不倫を認めないこともあります。不倫を認めなければ、話し合いはいつまでたっても平行線です。話し合いで解決しない場合は、裁判を起こすことになります。
ですので、まずは不倫の証拠を集めておきましょう。不倫の証拠を集めておけば、裁判で配偶者が不倫をしたと証明できます。裁判で不倫を証明できれば、慰謝料を請求したり誓約書にサインさせたりと、ご自身の要求を飲ませやすくなります。
誓約書には「二度と不倫しないこと」「破った場合の慰謝料」などについて記載しておきましょう。誓約書を交わしておけば、通常よりも高額な慰謝料を請求できることがあります。配偶者にプレッシャーがかかって、不倫の抑止力となるでしょう。
不倫や慰謝料請求に関して記載した書類を、内容証明郵便で送付しておくことも有効です。不倫相手は訴えられる可能性を考慮して、配偶者と別れる可能性があります。
以上の方法で、配偶者と不倫相手を別れさせてみてください。暴力、暴言、脅迫などで別れさせようとすると、逆に訴えられかねません。くれぐれも犯罪行為を犯さないようにしてください。
(3)離婚すべきか判断できない
配偶者に不倫されたものの、離婚すべきか判断できない方がいるのではないでしょうか。判断できない理由は、人によってさまざまでしょう。そんな方は以下の内容を確認してみてください。
- 不倫した配偶者を許せるか
- 子どもの将来について
- 離婚後に生活していけるか
まずは、不倫した配偶者を許せるか考えましょう。離婚しない場合は、これからも一緒に生活していくことになります。夫婦関係を改善して再スタートを切りたいかどうか、よく考えてみてください。
子どもや離婚後の生活についても不安な方がいるでしょう。経済力がないのであれば、生活が厳しくなります。どうしても離婚したい場合は、結婚生活中に就職や資格を取得する準備を進めてください。
以上の内容を確認しても離婚すべきか判断しかねる場合は、いつでも離婚、慰謝料請求できる準備をしておきましょう。不倫の証拠を集めておけば「やっぱり許せない」と思ったとき、配偶者に離婚、慰謝料、養育費などを請求しやすくなります。
精神的に落ち着いてから、改めて専門家に不倫問題を相談してみましょう。
まとめ
今回は不倫問題の相談先について解説しました。不倫問題でお悩みの方は、一人で悩まず状況に応じて相談先を決めてください。
すでに離婚、慰謝料請求すると決めている場合は、法律の専門家である弁護士に相談して、具体的な請求方法などを検討しましょう。弁護士は一定の能力を備えているといいましたが、弁護士登録後の取扱い事件の内容などによって、得意な分野やそうではない分野などにどうしても個人差が出てきます。そのため、できれば不倫慰謝料請求に詳しい弁護士に相談するのが望ましいです。
弁護士に心あたりがない方のために、当サイトでは不倫慰謝料に詳しい弁護士を紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。